癒しの島、沖縄の真実

「沖縄」は不思議な島である。

過去大東亜戦争による蒼々たる悲劇の舞台でありながら、そして現在アメリカ軍基地問題の渦中でありながら、今も変わらず悠々とした島ん人の生活がある。「なんくるないさ」というのも沖縄弁であるがその一言だけで嫌なこと何もかもを忘れてしまう力がある。私自身沖縄は1度も言ったことはないが時間が許せば1度行ってみたいと思っている。

本書の話に戻そう。本書は著者の新聞記者時代から沖縄に関する様々な事柄を自叙伝的に語っている。本土復帰以降しかよくわからないのでそれについて詳しく述べる。とりわけ印象深かったのは「沖縄サミット」。沖縄サミット(正式には「九州・沖縄サミット」)は今から8年前に行われた。

この当時はこの5年前に起こった少女レイプ事件の傷跡、基地移転問題など様々な問題を抱えていた。しかし沖縄になった大きな要因が小渕元首相が学生時代から沖縄に対する思い入れが大きかったということは私自身知らなかった。

それに限らず本書では沖縄に関する問題の批判もしている。しかしただの批判ではない。沖縄を愛することによる裏返しのように思えるのだ。愛するからでこその批判だと私は思えた。それに沖縄に関する文献を読んだことはいくつかあるがこれほどまで突っ込んだのは本書が初めてだというところもあった。