かけがえのない人間

「人を愛せよ」

本書はそう思える1冊であった。しかし「愛」というとこれ自体も漠然としており、恋人同士の愛であり、家族愛であり、愛国心であり、郷土愛であり、隣人愛であり……と愛というのには様々なことがある。

しかもそれは学校で100点取ればできるのかというと全くそうではない。むしろテスト形式で完璧にできるほど「愛」を教える、学ぶというのは単純なものではない。それに「愛」を学ぶ・考えることは人生とは何かを考えることと同じく一生考えるべき課題の一つといえよう。

本書では様々な名言をもとに、そして著者自身の人生経験をもとに人間とは何か、愛とは何かについて語っている。著者はかけがえのない人に出会いその「愛」を手に入れたのだという。
実際本書を読んで「愛」とは何か「人生」とは何かという答えを求める1部となればいいと私は思っている。

しかし答えがないかもしれないし、複数あるかもしれない。本当の答えは何なのかというのはだれも分からないし、私も例外ではない。考える過程での一つの調味料として本書に出会うこともいいだろう。