アメリカの世界戦略

アメリカの世界戦略を語るに避けて通れないのが「戦争」である。第二次世界大戦後アメリカはいくつかの戦争を行ってきた。有名なものでは、ベトナム戦争や湾岸戦争、最近ではイラク戦争も挙げられる。戦後のアメリカを見ると民主主義というよりも帝国主義に傾倒しているように思える、それを維持していくためには日米関係はもちろんのこと欧州との協調関係も保たなくてはならないというジレンマも見えてくる。

アメリカ外交は非常に戦争と絡んでいるが第二次世界大戦後戦争によってよい方向に導かれた例はほとんどない、むしろ全くないと言ってもいい。ベトナム戦争では泥沼化し結局サイゴンが陥落しベトナムが独立され、イラク戦争では終結後泥沼化が続いており、明るくなる兆しは見えていない。

話は変わるが、アメリカの外交戦略について今年は大きく変わる節目になるかもしれない。わかると思うが今年の11月にアメリカ大統領選が行われる。民主党はバラク・オバマの指名が確定し、共和党はジョン・マケインの指名が確定した。

これから11月に向けて選挙戦が行われるが本書の書評を行っている現在ではオバマが若干のリードを奪っている模様である。もしオバマが大統領になればアメリカの世界戦略は大転換を迎えるかもしれない。マケインは…、ブッシュの築いてきた路線を維持するはずだろう。