西南戦争

西南戦争といえば明治時代の士族反乱の中で最大のものと位置づけられている。この西南戦争は他にも「丁丑(ひのとうし)の乱」とも呼ばれている。簡単に解説するが1876年に明治政府は廃刀令など士族たちの特権を奪い精神的なダメージを負わせた。

それに強い不満と怒りをもった西郷隆盛らが蜂起して起こったのがこの反乱である。結果的に言えば官軍によって鎮圧されたが長きにわたる間多くのドラマを生んだのもこの戦争である。本書ではこの西南戦争の大義とその地域にいた民衆の動きについて詳細に書かれている。

結論から言うに士族たちが起こしたというだけではなくそれに指示する民衆もこれに加担していることに大きな大義があるように思えた。薩摩・阿蘇などその地域に生きる人たちがいかなる考えを持っていたかというとやはりその人土地度地の思いがあふれていたに違いない。本書を読んでそう思えた。