オリエント急行の時代

オリエント急行の歴史は殊のほか長い。1883年にパリ〜イスタンブールで運行されたのが始まりであった。その後世界大戦により途中運行中止があり、戦後再開されたが東西冷戦のあおりから1977年に廃止された、しかしその5年後の1982年にスイスの会社が購入し、観光目的で新たなオリエント急行として、運行を始め現在にいたる。

本書では「走るホテル」としてのオリエント急行、それに通過する国々の紹介を第1部に取り上げられている、そして長きにわたる歴史とオリエント急行にまつわる出来事については第2部で取り上げられている。

本書を読んでおもしろいと思ったのは、私は活字を読んでいるのだが、あたかもオリエント急行の一乗客になって国々を旅しているかに思えるところである。さらに時代背景もあり、そのたびはさらに面白みを増しながら旅を続けるという感じになれた。

もしそういう機会に出会えたならばこういう体験もしてみたいものだ。