凛とした日本

日本とは一体どのようであるべきか、そして日本はどのような態度で外交に臨むべきなのか、毎日新聞論説委員の古森氏は「凛とした姿であれ」と答えている。正直言って驚いた。毎日新聞の人間の中でここまで良識があるお方がいるとはと目を疑った。特に第1章では中国に対しては毅然とした態度で臨めとしていること。

これは私には大賛成である。著者によればそれをいう理由はいくつかあるものの、特に目を引いたのが橋本派瓦解でのことである。故橋本龍太郎元首相であるが中国外交ではとんでもない大失敗をやらかしたのである。ハニー・トラップに引っかかってしまい日本が他国に知られてはならないこと(弱点・盲点というべきか)のそのいくつかを流してしまったことにある。

それだけではない。中国から牽制を受けるとたちまち弱腰になってしまっていた。隣国というのは有効になることはできないといってもいいのに友好、悪く言えば媚びているような感じになってはいけない。福田康夫首相は対話路線をとっているのだが、これも媚びているようにしか思えない。福田首相は対話路線よりも毅然であるべきだと言いたいところだが…できないだろうな。

そしてもっと驚くべきことは靖国参拝について。本書を読むには靖国参拝反対論は少なかったという。2・30年前には靖国参拝をすると多くの国々が反対や批判をしていたのだが、今となってはワシントンでは逆に中国を批判しているという。ということは今の日本の首相の靖国参拝は間違っていないということの証明につながるのではないか。ただこれを言うと憲法違反(政教分離の違反)という人もいるが個人勘定によるものであるので憲法違反に当たらないと私も確信する。