アラブの大富豪

原油高が著しい世の中。財政的に逼迫されている人もいれば逆に需要が伸び大儲けしている輩もいることも忘れてはならない。その張本人の1つとしてはアラブの大富豪である。現在では石油を中心にドバイやロシア、UAEらと並んで経済成長も著しく、財政的にも潤沢になっているといっていい。では潤沢となっているアラブは一体今何をやっているのか、そしてアラブの人たちの今後のビジョンはというのは何なのか。そしてアラブの商魂とはと言うのを迫っているのが本書である。

アラブは今バブルと言えるに等しい好景気に恵まれている。その中ではドバイと言ったところでは高級ホテルやリゾートが乱立しており、ファンなもので言うとしたら来年の秋ごろにはアブダビでF1グランプリが開催されることが決まった(同じ石油国のバーレーンはすでに2004年から開催されている)。しかも最終戦なのでなかなか面白いレースになると私は期待する。

話を戻す。本書では書かれていなかったがアラブ諸国はよく石油相の大富豪について取り扱われており、本書でもそういったところは中心ではあるが、本書の著者に一つ注文をつけたいのが急激に潤沢している裏側について迫ってほしかったと思っている。好景気にある反面経済格差も深刻であると私は推測する。実際に中国やロシアが急激に経済成長を遂げてはいるが日本よりも貧富の差が大きく明日の生活も困っているという報道を何度も見たことがある。もしかしたら中近東でも同じ現象が起こっているのではないかとも思うので、今度は好景気の裏側について本を出してほしいと思った。