李明博革命

2008年2月、李明博政権が誕生した。約15年にもわたって続いてきたウリ党の左派政権が交代し、本当に久しぶりの韓国の保守政権(ハンナラ党中心の)が誕生した。特に北朝鮮の外交政策がきわめて明確で強硬姿勢を貫くというものである。

さらに日本に対してはこれまで幾度も従軍慰安婦や竹島などの歴史認識や領土問題での嫌悪な駆け引きがあったがそれについては大統領自身一切発言を行わないという宣言までした。予断ではあるが大統領自身も一時期は日本に住んでいた経緯があるため親日的な雰囲気も醸していることも窺える。

しかし、期待とは裏腹に政権はもろくも崩れかかっている状態である。根本的な原因はアメリカ産牛肉の輸入再開によって支持率が急落していることである。これによって内閣が2度ほど大きく変わり、しかも記者会見の場で謝罪するという事態にまで発展した。さらに主張も大きく変わってしまい、北朝鮮に対し友好的な発言を行ったり、昨今での教科書問題により日本に対して強く非難するなどの発言を行っている。

論客の多くはこれが韓国の姿と言う人もいれば、日本が悪いという発言をする人もいる。私はどうも世論に押しつぶされて仕方なく韓国人の意見を重用しているようにしか思えない。大統領の発言と言うよりも韓国人の多数派の意見を踏襲しているようにさえ感じた。確かに世論は大事である。選挙という民主主義の根幹の中から選ばれた大統領である。

しかし、それによって世間に媚びを売ったり、目をうかがっているようでは大統領として、一公人としては成り立たないということも考えておくべきである。とうぜん大統領はアメリカ産牛肉輸入再開に向けてのアピールや説明をなすべきであるし、韓国人に納得できるような発言をすべきである…と言いたいところだが、韓国人は反米意識が強いのでどこまで李明博政権(保守政権)で反米・反日意識を薄れさせるかのカギを握っている。左派や独裁政権の中での洗脳教育からの脱却も保守政権でやるべきであると私は大統領に助言したいものである。