沖縄イメージを旅する

沖縄は「楽園」であると同時に米軍基地問題での中心地となっている。さらに沖縄戦の大きな傷跡もある。それにもかかわらず悲しさも見せずにおおらかである民族性はどこからきているのか、そしていかにして「楽園」となり得たのかを突き止めたのは本書である。

本書は戦前の沖縄観光から民俗学者の柳田國男の南島研究、沖縄海洋博、沖縄サミット、そして「ちゅらさん」人気と「移住」ブームの構成で沖縄について書かれている。

前述のように沖縄にまつわる問題は上記のような内容だけではなく自然破壊に関しても警鐘を鳴らしている。とりわけきれいなサンゴ礁が死んで行っているというのも現状として挙げられている。事実本書でもブームなどを取り上げられたがそれの裏として環境破壊が深刻になっている。特にリゾート開発によって沖縄独特の景観が壊されていっているという声も少なくない。しかし沖縄の環境客を伸ばしながら景観を維持することは非常に難しい。もしかしたら無理な話かもしれない。しかしそれをやっていくのも企業努力の一つかもしれない。

余談であるが、一昨年の春・夏の甲子園で活躍した八重山商工の話もあった。事実そのときの甲子園は過去にないほど面白く八重山商工の対戦の全試合も面白かった。八重山に関して知ったのも八重山商工のおかげかもしれない。