「不利益分配」社会

「不利益分配」社会―個人と政治の新しい関係 (ちくま新書) 「不利益分配」社会―個人と政治の新しい関係 (ちくま新書)
高瀬 淳一

筑摩書房  2006-08
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田中角栄時代から地方へのバラマキ政治が始まった。しかし現在日本の赤字国債の累積残高が850兆円となった。このままでは日本が破たんしてしまうし、バラマキもほとんどできない状態となった。そこで国民への負担をどこまで分配できるかという「不利益分配」政治というのが橋本龍太郎内閣以後の課題となり小泉内閣以降はそれが顕著に表れたといってもいい。
さて本書ではそれだけではなく現在の日本の政治の在り方についても釘を刺している。現に小泉以来カリスマ性をもった、自分の政治にポリシーを持った政治家がいないというのが現状である。現に本書でも書かれているように「ミニ角栄」や「ミニ小泉」というようにカリスマ性のある政治家のまねごとをやっているような政治家も少なくない。また調整型リーダーとなっている政治家や閣僚が多いことも日本の政治の現状として言える。もともと国際政治というのはイニシアチブをとってなんぼの世界であるのである種の「ヘタレ」といっても仕方がないような気がするのは私だけであろうか。それだけではない現在のメディアは政治をドラマ、もしくは喜劇化、ワイドショー化していることも事実としてあげられる。また失言の揚げ足を取って一斉に批判というのもお決まりなことである。それによって有能な政治家がそのあおりを受けて辞任に追い込まれることもいくつかある。とはいえ度国民への政治の関心を持たせるためには政治を取り上げることはなくなってはいけないものの今のような報道体制では正しい政治的見識が身につかない。ではどうすればいいかと考えるとメディアばかりに注視するのではなく本を読んだり新聞を見たりして疑いながらその問題を考えていくことが大切である。それが多ければ多いほど「国民は三流」という域から脱出できるのではなかろうか。

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