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2008年9月

ニッポン経済の「ここ」が危ない!

現在の日本経済は後退の一途をたどっているが、これに関する問題点について書かれている。第1章は構造改革による格差についてだが著者の竹中氏は格差問題については海外に比べて格差はないのにもかかわらず格差に過剰に反応しすぎである、さらにこういう格差になった理由は構造改革ではなく経済のグローバル化によるものであるといって斬り捨てている。 グローバル化も一つの要因であり、構造改革による功罪だけが要因ではないと […]

つなげる力

本書は橋下大阪府政の教育特別顧問に就任した藤原和博氏が「夜スペ」など行った教育改革について書かれている。ニュースなどで教育学者や組合などが批判した「夜スペ」であるが自分もあまりよくわからなかったのでこれも同時に見てみようという思いで読んだ。 まず第1章は地域改革、そして学校改革について書かれている。実際これについてはマクロな改革ではあるが非常に面白い。とりわけ「失敗を許す寛容さ」というのは今の教育 […]

弾言 成功する人生とバランスシートの使い方

本書はアルファブロガーでおなじみの小飼弾氏の新刊で小飼氏が得てきた知恵とスキルの得方の成功術を書いた1冊である。 本書はヒト・モノ・カネの3つに分かれているがヒトについてはさらに2つに分けられている。それぞれについて弾言を述べている。 まずは第1章。ワーキングプアについて論じているがこれについては少し異論がある。ワーキングプアは自分の時間を安売りしていると書かれているが、お金をもうけるのに自分の時 […]

緊急地震速報―そのとき、あなたは、どうしますか?

本書は緊急地震速報について書かれている1冊であるが、緊急地震速報ができて1年になるがそれに対しての効果はいまだに上がってこないというのが実情である。むしろその1年間の中で震度5弱以上の地震はあったものの地震が起きたときにこういう情報が流れてきたり、もっと言うと地震が起きた後に流れてきたというものまであった。 緊急地震速報は本当に役にたつのかという疑いまで出てしまうが、東京大学大学院教授のジェームズ […]

中国地球人類の難題

本書の著者は「逆説の日本史」で知られる井沢元彦氏。その井沢氏がこれほどまでに中国を批判、そして靖国神社の逆説だけではなく、中国はなぜ反日になったのかということを元中国共産主義青年団の鳴霞氏との対話で明らかにし、とどめは台湾問題で台湾元総統の李登輝氏との対談を載せている。単なる中国批判と言うと大間違いであり中国を批判しながらも、台湾に目を向けているだけでもすごいというしか言いようがない。書評をやる私 […]

NHK改革

本書はNHKの在り方を批判しながらも改革への提言をしている1冊である。 ちなみに本書の著者は34年もの間NHKに勤めてからまた大学に転じたと言うのでNHKの畑にどっぷりとつかった人であるが、著者自身はNHKについて語る資格はないと言っているが、むしろ著者だからでこそ語れることがあるのでむしろありがたいと私は思う。 まず第1章は「NHKと政治」を題してNHKと政治との距離について書かれているがここで […]

仕事の9割は声で決まる!

上司との対話、会議、プレゼン、そして顧客先との交渉。仕事というのは単にデスクワークでやればいいというものではない。当然会話も仕事のうちである。しかし世の社会人は話すこともおろかまともにしゃべることがない、または会話に自信がないという人が多くなっているのも事実である。当然仕事上ではコミュニケーション力がものをいう。仕事に関する本もコミュニケーション法に関するものが乱舞している。 本書はそういったコミ […]

プレカリアート

「プレカリアート」というのは日本全体にとって深刻な問題としてとらえなければならないことである。団塊の世代がリタイアして、これからの日本の経済を担うのは我々の世代となる。当然上の世代を養う立場にもなる。その世代が今貧困問題に直面している。さらにもっと言うと若者世代の消費の硬直化も問題視されているが、私はこれは当然のことだと思う。 後期高齢者医療制度は廃止論の声が強まり舛添厚労相も廃止を示唆しているほ […]

ブログ論壇の誕生

ここ最近はそれほど多くは話題となっていないもののブログを通じて時事的なことについて活発な主張や議論が多い。また私みたいなブログを通じて書評を行っているところもある。本書はそういった「ブログ論壇」についてどのような影響を及ぼしているのかというところについて書かれている。 最初はブログ論壇についてあるものと似ているところを突いている。十八世紀のイギリスのコーヒーハウスやフランスのカフェ、サロンでの討論 […]

業界分析 組織の経済学

新制度経済学の応用として様々な業界はこの新制度経済学的にどのようであるかを考察した1冊である。 のちの書評のために第1章は特に挙げておかないといけない。 第1章は「マス・メディアの比較制度分析」という名であるが、ここでは「新聞」「テレビ」「インターネット」について分析している。新聞は時事的なものにまつわることについての情報量が膨大であるが速報性に大きく劣り、最近では歪曲されやすくなっている。インタ […]