レバレッジ人脈術

人脈に関する本を結構読んでいるが、これもなかなか異端なものがある。本書はレバレッジ(てこの原理)の観点からどのようにして人脈を築けばいいのかについてを伝授している。

Leverage 1 「レバレッジ人脈とは何か」
まず印象的だったのは「ギブ・アンド・テイクは論外」ということである。なぜかというと「ギブ(与える)」というのは上から目線の響きがあるからという。そうかなと首をかしげるが、押しつけがましいという考えから、そうだなと言える。最低限のコストで最大限の成果を出す「レバレッジ」といえども人脈は短期的に効果がないという。人脈を築くためには「コントリビューション(貢献)」が肝心である。私はまだまだ人脈を築けていないためそれを行うためにはどうすればいいのかというのがまず「情報」である。「有益な情報」を提供するとあるが、私がやっている書評の中で有益な情報があるのかと疑ってしまう。コントリビューションだけではなく「会いたいと思わせる人になる」ことも必要で「インプット」「魅力的なプロフィール」「情報発信」であるという。3つ目はおそらくほとんどの人がやっているだろう。最も差がつくのは1番のような気がする。自分が興味を持たない話題でも食らいついていける姿勢とそしてそこに興味を持つ好奇心が大事と考えると1つ目がネックになるだろう。
さらに人脈を応用して出版に関しても言及している。本を出し、損情報が役に立つ、かつ面白いものであり、編集者とのコネクションがあると出版しやすくなるという。私も本を出すことは夢の一つであるため現在出版社の方との交流も欠かせなくなってきた模様である。

Leverage 2 「会いたい人に接触する「アプローチ」の方法」
アプローチにも方法やタブーはある。基本的なことで相手のことを調べつくすことである。しかし友人はそれほど多くはない人であればインターネットを利用して業界情報や業界本を読むだけでも情報を入手するということも可能ではないかと思う。本田流の人脈作りの一つとしてアメリカのSNSである「Linkedin」というサイトを使っているという。

Leverage 3 「うまくコミュニケーションを取る方法」
Leverage 1で「有益な情報提供」が大事であると言ったがその情報提供にもルールがあり、

「自分自身が常に情報収集を怠らないこと」
「自分の得意分野から提供すること」
「提供する相手は慎重に選ぶこと」(いずれもp.103より)

がある。一つ目は当たり前なことなので省略。2つ目は私自身システムエンジニアということでコンピュータの知識はあるだろうと言われるが、実際私はそれほど持っていない。それ以上に持っているのが「歴史」について。大東亜戦争についての政治はよく知っている。ちなみに3つ目がこのことが最もネックになるだろう。「戦争」と聞いた途端に肝癪になる人だっていることを考えるとむやみにこの知識はさらけ出せない。ましてや「生兵法は怪我のもと」の如く、「それ間違っているよ」と言われればそれで自分自身の値打ちがガタ落ちになる。情報提供は難しい。本書では「世界遺産」について話題のタネとなる人が多い(著者は「世界遺産検定」に挑戦するほどである)。世界遺産を調べていくとその名所の歴史から文化まで丸ごと学ぶことのできる宝庫であると言ってもいいかもしれない。

「世界遺産を学ぶことこそ最大のレバレッジ歴史・文化学習法!?」

と自分自身嘯いてみたりする。でも私自身も世界遺産に関して興味をもった。

Leverage 4 「人脈を継続させるには」
人脈を構築するにあたり「継続」は大事であるが、私自身どういう風にやればいいのか分からない。継続するためには今の時点ではメールと継続的な出会いが肝心であるという。さらにやってみたほうがいいというのが「人脈のリストアップ」である。この会にあった、そのあとにいつごろあったのかを書けばいいという作業だが、結構面倒な作業である。しかしそれを行うことによって誰といつであったのかというのがわかるため、やらないに越したことはない。人に贈り物をすることもいいが、著者は小物を送るという。安くて手軽でなおかつすぐに使えるものがいい。私だったら、北海道ということなので、こういうやつでも。
インパクトはあるが、それでドン引きする可能性アリとみた。

Leverage 5 「「レバレッジ・ネットワーク」構築でお互いに成長する」
会を主催するにあたりどのように催していけばいいのかについて書かれている。まだそういう企画はないものの、もしかしたらということでここもチェックしてみよう。会を催すためにはカテゴリーを特定し、適度な人数のほうがネットワークとしての人脈を強固にできる。たとえば自分と同じ年代の人と会うのも一つである。

人脈形成というのはなかなか難しいが、コツをつかむこと、心がけることがあればおのずと人脈というのが築くことができる。これからいくつかセミナーに参加する予定だがそう心がけたい。