昆虫力

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昆虫力 昆虫力
赤池 学

小学館  2006-07-06
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小学校の時に「昆虫採集」をした人はどれくらいいるのだろうか。私の小学校時代は昆虫採集はあまりやらなかったにしても外で遊ぶことと自分、もしくは友達の家でテレビゲームの半々であった。小学5年生以降になると第二・第四土曜日が休みとなったためその日の午前中は体育館が解放される。その時には友達とバレーボールやバスケットボールで遊んだことをよく覚えている。その時からか、体育で好きなのはと訊かれると、決まってバレーボールかバスケットボールと公言した。ただ昆虫採集しなくとも理科の時間では昆虫に触れる機会があったので積極的に昆虫を探しに行かなくても昆虫に触れる機会があった。
私事はこれまでにしておいて、本書はこの昆虫の秘めた力について事細かに書かれている。昆虫を知らない人でもこの力を知った時から日ごろからいる昆虫に感謝するような一冊である(一部を除く)。
第一章「「知」に生きる昆虫――虫たちの「時をかけた技術」に学ぼう」
昆虫には様々な特殊能力や行動がある。しかしそれは外敵から守ることや成長をするために身に付けた力である。人間にも生きるために特殊な力を身に付けられることがある。例えば視力。今の視力検査では2.0が上限でそれ以上が遠視といわれる。だが2.0以上が不便になるのはそれ以上あっても必要としないからである。しかしアフリカに生きる人たちの中には5.0や6.0といった視力を持つ人もいる。昆虫も人間も「生きるため」にこういった特殊能力が身につく。
第二章「「医」に生きる昆虫――太古の生命力に学ぶ昆虫医療の最先端」
医療面でも昆虫が大きな役割を果たしている。私の知っているものではスズメバチの成分を生かしたスポーツ飲料「VAAM(ヴァーム)」である。「VAAM」はおいしさはというと、それほどおいしくはない。しかし、運動をすると体脂肪を効率よく燃焼させる効果があるので、アスリートばかりではなくダイエットをする人には良い。その他にもウィルスや制ガン剤、トレハロースなど医療にまつわるものがヒントになった昆虫に関して書かれている。これに関連するが下記の一冊もお勧めされるところであろう。

第三章「「美」に生きる昆虫――たかがシルク、されどシルクの大いなる成果」
ここで多く取り上げられていたのは副題にあるシルク、つまり「蚕」である。おそらく「蚕」を見た人というのはそれほど多くないだろう。私も実際には一度も見たことはないほどである。
第四章「「匠」に生きる昆虫――昆虫に学ぶ人工物デザインの最先端」
印象的なのは今のマイホームのヒントとなったシロアリ。ただシロアリというと材木を餌にしているため、家がぐらつく要因として挙げられる害虫として忌み嫌われている。シロアリの駆除道具や業者までいる。しかしそのシロアリがマイホームに関して役立てられていると考えると何とも皮肉なことである。
昆虫は本当に不思議な力を秘めており、いま日本にあるものには昆虫の行動や生態をヒントにしたものが生きている。解剖学者の養老孟司氏の趣味は昆虫採集であり、子供のころからずっと昆虫が好きであったという。それをヒントに「バカの壁」などの多くの著作を残したと言っても過言ではない。
昆虫は人間と同じように自分の知っている力以上に大きな力がある。

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