さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす

経済評論家兼公認会計士の勝間和代氏が強く推薦した一冊であるが、そのことにより書評ブロガーの多くは本書にある「ストレングス・ファインダー」を行い、自分たちの「強み」を活かしながら生きているということを聞く。私は今までこう言ったことをやろうとは考えていなかったが、書評がてら興味半分、面白半分でやってみようと考えたので本書を手に取った。
前半ではいつもの通り書評を行うが、後半は実際に私が「ストレングス・ファインダー」をやった感想と私の強みを紹介する。

第1章「強固な人生を築く」
強固な人生を築くためには自分の強みを知らなくてはいけない。世界的に活躍しているタイガー・ウッズやウォーレン・バフェットといった人物はどのように強みを見つけ、それを仕事に活かして、楽しみながら、ときには苦しみながらも成功を得たのかというのが書かれている。

第2章「強みを築く」
強みを築くこと。これは「知識・技術・才能」であるという。ではこの知識とは一体何なのか、これは本を読んで学んだことのみならず現場で得た経験も材料になる。ちなみに後者を体系化したのが技術だという。ここまでは分かった。最後の「才能」とは一体何なのか、これは、

「繰り返し現れる思考、感情および行動パターンであり、何かを生み出す力を持つ資質」(p.56)

としている。生まれつきのものではなく、芽生えてくるものであるという。強みを知ってそれを強固にするにはというのが本章であろう。

第3章「強みを見つける」
ではこの強みを見つけるにはどうすればいいかというのが本章である。
3章を読んでちょっと気づいたのだが、これまでの本では本書を例にとって、「強みを見つける」そこから強みを伸ばして、そして人生設計を固めるというのがセオリーとなっているのだが、逆になっている。おそらく最初の部分では分からないところがたくさんあるのだが後半になっていくにつれそれを解消させていこうという目論見だろうか。

第4章「34の強み」
34の強みを取り上げている。これは後半で結果の5つを紹介する時に同時にピックアップしてみることにしよう。

第5章「疑問を解く」
「ストレングス・ファインダー」はほかの適性テストと同じように統計的な要素が強いため必ずしも当てはまらないという注意をしている。とはいえ180もの質問でもって34の強みのうち5つが出てくる。その組み合わせのパターンを計算したら膨大なものになるためあながち間違っているとも合っているとも言えない。中途半端であると言ったらそれで最後だがその通りとしか言いようがない。

第6章「強みを活用する」
強みを活用するためにはどうすればいいのかというのがこの章であるが、前半はこれまでのように、実在している人(著者の周りにいる人?)を例にとってどのように強さを活用していったのかについて述べている。具体論はその後半で、それぞれの強みを持った時にはどのような役割で発揮するのかというのが書かれている。

第7章「強みを土台にした企業を築く」
強みを発見した後の実践ガイドと言ったところである。ここでは様々なクエスチョンが設けられているのでそれに答えながらやってみるといいかもしれない。
強みを見出すためにはどうすればいいか、そして強みを見つけたことによってこれからどう生きていくか、仕事に結び付けていくのかという道しるべになる1冊である。
さて後半は実際に私が「ストレングス・ファインダー」を行った。結果はこうだった。

「収集心」
「内省」
「最上志向」
「包含」
「学習欲」

さて、第4章で省略したところを私の「強み」をもとに解説していく。

「収集心」…実際にあるモノに限らず、知識や情報を集める。興味深いものであれば何でも集める。
「内省」…考えることが好きである。頭脳労働を惜しまない。
「最上志向」…優秀であること、頂点に向かって努力を惜しまないこと。
「包含」…人種といった特定的に限らず誰とでも仲良くなり、その中で輪を広げていこうとする意識。
「学習欲」…勉強好き。関心の持ったところでは特にそう。

この5つの強みをまとめてみると、知識や情報を収集するための学習を惜しまず、その勉強や情報を自分の頭で考え、より良いものに創り上げていく。それでいて誰とでも仲良くなることも惜しまない。

こんな感じでしょう。実際に当ブログは1年で400冊以上書評をやっているのでこう言ったことが「収集心」と言っても差し障りないだろうと。「学習欲」と言っても差し障りないだろうと。

そう言う意味では、当ブログのスタイルを貫き通すのが「強み」を活かす、もしくは育てる一つの手段とも言える。

率直な感想を言うと180の質問がこれほど多いとは思わなかった。即答できるものもあれば、これは1〜2分ほしいと思った質問まであったので、時間制約があると結構答えるのも難しくなるし、何も考えずに思うがままに答えているので、この質問は実はこうじゃないだろうというものがたくさんある。とはいえ、結果がこうなったのだから率直に受け止める。というよりも自分自身のやっていることに偽りはないのだから、この「ストレングス・ファインダー」の凄さであろう。