たった1通で人を動かすメールの仕掛け

メールというと仕事における「ビジネスメール」から友達やインフォーマルの場における「プライベートメール」まで存在する。前者はビジネスにおいて重要な位置を占めることがあるせいか、ビジネス書でも「正しいメールの書き方」と銘打った本が多数ある。しかし、後者はどうだろうか。正しいメールではなくても、何か「グッ」とくるようなメールの書き方というのはなかなか無い。むしろ「ブルー・オーシャン」に近いモノがあるように思える。

本書はそういうご時世、まさに「出るべくして出た」一冊なのだと思う。著者自身の体験により形成されたメールの仕掛けがどのような効果をもたらすのか、そしてテクニックとはと言うのを余すところ無く書かれている一冊である。

Chapter 1「この「7つの仕掛け」でメールに罠をかけよ!」
次章から7つの仕掛けを紹介するための前段階について書かれている。
インフォーマルな場であれば、「メールを書く」為のルールというのは、フォーマルよりは緩く、ヴァリエーションや文章に関しても多彩な表現ができる。インパクトの強いメール、また「会いたい」と思わせるメールというのが自由に作れる格好の場であると思える。
余談だが、例に出てくる宛名が突っ込みどころ満載である。

Chapter 2「メールタイトルの「ずるい仕掛け」」
第一印象としてインパクトをつけるためには「タイトル」と言うのが肝心となるという。
メールとしての第一印象を強くさせるためには重要な要素であるが、反面タイトルによって迷惑メールになりかねないので要注意と言うべきか。

Chapter 3「メール文章の「うまい仕掛け」」
メールの文章を書くにあたっての「仕掛け」は何なのか、ほめ言葉であったり、「行間」、フォントなどを駆使しているようだった。

Chapter 4「自分を印象づける「さりげない仕掛け」」
さりげない仕掛けというのはいったい何なのか、宛名を強調したり、写真をメールの文章に添付するなどをするという。さりげないことがインパクトを強めるという。

Chapter 5「心の距離を一気に縮める「ゆさぶる仕掛け」」
今度は「心を揺さぶる」だが、ほめ言葉のほかにも「突っ込みどころ満載」と言うようなメールも印象づけられるという。

Chapter 6「人を思い通りに操る「禁断の仕掛け」」
「禁断の仕掛け」と言うとなにやら淫靡なものなのかと勘繰ってしまうのだが、そうではない。
本章では「メール」のテクニックであるが、禁断のテクニックと言うのが気になる。
自己開示をする、キーワードといった、文章でもって相手の気持ちにノックさせる、引っ張ってあげるというようなことを言っている。

Chapter 7「返信・お礼メールの「ニクい仕掛け」」
お礼メールや返信と言うと私はこういったメールは良く出すため、こういった所は特に読みたいところである。
本書では写真や手書きを利用することによって、「返信だけ」「お礼だけ」

Chapter 8「人脈が面白いように広がる「ワザありの仕掛け」」
人脈が面白く広がるユニークなメールの使い方として、こちらも画像を使うがここではさらに発展して様々なデコレーションをするというものである。
さらに文章でもメールネタを収集する方法も相手の心を引き寄せるツールとして紹介されている。

本書の帯氏に「それ反則っ!」とあったが、本書を読んでまさにその通りだなと思ったが、本書で紹介された方法は本当に「してやられた」と言う感があってならない。