ひらめき脳養成講座

株式会社イー・プランニング 須賀様より献本御礼。
皆さんは「アイデア」や「ひらめき」はどこからくると思うのだろうか。
これがどこだか特定できれば考えを絞り出す苦労はしない。しかし実際のところ「わからない」という他ない。突拍子もないところから「ひらめき」は出てくる。ではこの「ひらめき」をただ出さずに、様々な場で生かせる方法はないか、さらに言うと本書のことを行うことによってさらなる「アイデア」を生み出すこともできる。

第1章「マンネリ思考から脱出する方法」
「自分にはアイデア力がない」「自分のアイデアは面白くない」というネガティブな考え方を持ち、可能性を閉ざしてしまっている。しかしそれであきらめてしまっていてはもったいない。本章では思い込みを無くさずに、人の行動を読むことによって観察力を見つけ、新たなアイデアを出すというトレーニングについて書かれている。
「観察力」は人間観察によって、その人の行動を其の心理を読むことにより自分の行動や思考を学びなおすことができる。「人のふりを見て我がふり直せ」という言葉が適当かもしれない。

第2章「日常生活でアイデアセンスを上げる方法」
アイデアは0の状態から1を生み出すことではない。簡単に言えば、何もない所からアイデアは出ない。会議室に無理やり集められてそこで無理やりアイデアを出す。それでダメ出しを受け自身を失くす。
アイデアはどう出てくるのか、これは普段あるものを色々と気付かせながら、新しい組み合わせを見出すことによってアイデアを出すことによって、様々な化学反応を起こし、「ひらめき脳」「アイデア脳」を目覚めさせる。
本章以降では気づきをアイデアに変えるステップを4つのステップに分けて紹介している。

第3章「気づきをアイデアに変える4つのステップ 【ステップ1】発見する・気づく」
まずは「発見・気づき」である。本章では特に重きを置いているのが「観察」である。おそらく本書は「観察」によって、「ひらめき」や「アイデア」を生み出すことができるという。観察をすることによって、自分で気付かなかった所を気付くことができ、「アイデア」となって出てくるのである。

第4章「気づきをアイデアに変える4つのステップ 【ステップ2】裏のストーリーを作る」
気づくことによって、その人はどのような心理状態なのか、そして次の行動はどのようになるのか、という「裏ストーリー」をつくる。色々な推測を行うことにより、アイデアを膨らませることができる。

第5章「気づきをアイデアに変える4つのステップ 【ステップ3】行動ネタシートを作る」
様々なパターンの「裏ストーリー」を描くことができたら今度は「行動ネタシート」を作る。様々なパターンを応用して、実際にどのように行動をしたらいいのかをリストアップすることによって、アイデアの幅が広がっていく。
しかしただ単にリストアップをするのではなく「PREP法」を用いてよりアイデアを具体化させている。「PREP法」はこちらで紹介したものであるが、論理的に表現をする方法の一つとして存在する。アイデアというと数多く出すや「連結する」といったイメージが多い中、そういった考えも一つの方法として役立つことができる。

第6章「気づきをアイデアに変える4つのステップ 【ステップ4】ひらめきシートを作る」
本書の出す「ひらめき」や「アイデア」は他のアイデア本と結構違う。その「違い」というのは、よく言われる「アイデア本」はすでにあるものを羅列をする、もしくは手当たり次第だして、あとでまとめて行くというスタイルであるが、本書は観察で得たことを早い形でまとめる。つまりアイデアを出すよりも「纏まったアイデアを出す」というスタンスであろう。

第7章「今日からできる「ひらめきデータバンク」の作り方」
「アイデア」を出すにしても当然「ネタ」は探す必要はある。それはどの方法でも同じことであるが、第3章にある「観察」を様々な角度からネタを拾い、ストーリー化し、纏めることによってアイデアは広く深めていき、そして「アイデアマン」と言われるようになる。

本書は「アイデア」の出し方、ばかりではなくアイデアの「詰め方」「纏め方」を重視したものになっている。確かに「ブレスト」よりは具体的であり、ストーリーや「PREP法」を加えることによって具体性が増している。本書は「纏まったアイデアを出す」にはもってこいの一冊と言える。