なぜ、あなたはいつもお金が足りないのか?

お金は「使い方」にしても、「貯め方」にしても、「儲け方」にしても様々な方法の本が存在する。ではみなさんは「「お金」はいったい何のためにあるのか」というのを考えたことはあるのだろうか。

私はあくまで「ツール」と考えている。自分の目的を達成するためにお金が必要な場合は今あるお金をどのようにして稼ぐのかということを決めている。あくまで「お金儲け」を目的とせず「手段」としてとらえている。

「お金」は夢を叶える道具のひとつであるが、同時にそれに振り回されてしまう、悪魔のような働きも担っている。
本書は「お金」の使い方から殖やし方にいたるまで自らの体験をもとに綴った一冊である。

第1章「この世の中は金です」
お金は確かに便利な道具である。しかし便利な道具であるが故、お金に「依存」をする人も少なくない。たとえば裁判に関しても多くは賠償金などお金で解決する。
ほかにも「連帯保証」など、私から見たら「ドス黒い」ような内容が紹介されている。

第2章「消費と浪費は違います」
お金の節約方法は様々なものがあるが、まず自分の支出の傾向を知ることが大切である。
但し、ここで言いたいのがいくら「節約」だからと言って、食費や水道光熱費といったところから節約をしようとする人が多い。これは根本的に節約とは言わず、単なる「吝嗇」、いわゆる「ケチ」である。
では支出を抑えるにはどうしたらよいのか、保険や自動車、住居費など毎月安定した額が支出される「固定費」を見直すことが大切である。だからと言って「ホームレスになれ!」と言っているのではない。固定費を見直すことにより、貯金をしたり、様々なことに使える幅が広がる。

第3章「私もこれでリセットしました」
本章のタイトルを見ると「自己破産をしたのか」と思ってしまうが、著者は自ら発生した借金は銀行を退職した際に受け取った退職金で返済をしたという。

第4章「リスクの意味とつき合い方」
借金をするにしても、財テク(株式投資や不動産投資など)をするにしても「リスク」は付き物である。私も今月のはじめから証券口座を開設し、投資を始めた。今もまだ投資に関しては勉強中の身である。
第3章で退職金で借金を返済したとあるが、それでは足りず、違うところから借金をした。独立はマイナスからのスタートであった。ここでは借金をしてわかったこと、借金とはいったい何なのかということについて書かれている。
実践しなければ本章のことはわからないが・・・私としたはあまり実践したくない(そもそも借金をする必要性がない)。

第5章「お金と自分の殖やし方」
ここでは財テクなどお金の殖やし方とあるが、あくまで「心構え」を中心に述べている。目的を持つ、働く意味を考える、儲け話にはのらないなど当たり前のことが書かれているがそれを意識して心がけるだけでも殖え方が大きく変わってくる。

著者は銀行を退職する前後に大きな借金をし、それを完済したことによって現在がある。借金をしたエピソードが多く、読者には自らの体験通りになってほしくない、その思いが込められているように思えた。