天才経営者 決断・失敗・名言検定

技術評論社 三橋様より献本御礼。
偉大な経営者たちの言葉や体験談は、自らの社会人生活において、人生においてどれだけ糧になるのだろうか。本書は経営者の名言や活躍のすべてを「検定試験」という形式にて紹介している。中でも「失敗」はあまり取り上げられないため、貴重といえる。

第1章「現代に功績を残した主な経営者たち」
こちらは「入門の入門」といえるところである。有名な経営者の人物名を当てるというものを16問用意されている。

第2章「名経営者たちの仕事にかける思い」
名経営者であることはわかったのだが、具体的にどのようなことをやったのか、どのような言葉を残したのかについて知り尽くしている人は多いものの、第1章である人物名ほどではない。
本章では仕事に対する思いを「名言」や実績という形で出題されている。

第3章「逆境を跳ね返せ!〜名経営者たちの人生逆境エピソード〜」
名経営者といえども順風満帆の中で会社を成長し続けていった人は一人もいない。多かれ少なかれ「逆境」という言葉はつきまとう。現在でもこの「逆境」にたたされている経営者も少なくなく、耐えきれずに自殺してしまった人さえいる。
本章では名経営者の逆境エピソードについての問題を出題しているが、その第1問でいきなりリー・アイアコッカの悲劇を持ち出すとは思わなかった。おそらく本章の中でもっとも大きな「逆境」といえる。

第4章「名経営者が味わった苦い経験」
「経営に失敗は命取り」という事をどこかで聞いたことがある。しかし「失敗」と人くくりにしても経営を揺るがしかねない失敗もあれば、笑って許せるような小さな失敗もある。その量と質によっても「失敗」の尺度は違ってくる。
名経営者も多かれ少なかれ失敗を経験してきた。時には借金取りに追われ、会社からも追われる身となった人もいる。本章ではそのようなエピソードについて出題している。あまり知られていないものも多いので勉強になる。

第5章「名経営者たちの意外と知られていない一面」
経営者の自伝には書かれてはいるものの、それを読んでいない人にとってはあまり知られていないエピソードがある。本書はそれを取り上げているのだが、この中で特に有名だったのは「カップラーメン」秘話である。
発売された頃はあまり売れ行きが良くなく、むしろ見向きもしてくれなかった。しかし本章でも取り上げられているが、「浅間山荘事件」によって一躍有名となった。今となってはお茶の間でも食べられる用になったのだが、「非常色」としても画期的な発明であった。

第6章「やる気がわいてくる!名経営者たちが残した名言」
名経営者は「名言」の宝庫である。経営者自身の体験や思想がぎっしりと詰まっており、どのように生きたのか、そして私たちがどのように生きるかについてのバイブルとなる。

経営者の言葉、体験談はなぞることはできないのだが、私たちの人生の中で、参考になる要素も多い。本書はビジネスのみならず、人生においても役に立てる一冊である。

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