目覚めよ!借金世代の若者たち

日本では「非正規雇用」や「貧困」など、「働く」ことに関して大きな不安を抱えている。しかしアメリカでも同じような状況、いやそれ以上にひどい状況となっている。アメリカでは大卒でも就職できないのみならず、大学の教育ローン、保険無加入などお金が入らないばかりか、借金にまみれるという有様である。このような世代を「借金世代」と言われている。本書は借金世代の傾向、そして政府や制度を批判しながら、この本を読んでいる若者たちにむけて「立ち上がれ!」と鼓舞した一冊である。

日本で「若者たちが立ち上がった」と言うことが実際に起ったのは60年代後半、ちょうど「60年安保」や「大学紛争」というのが起った時代であった。「若者論」と言うよりも「思想」という言葉が大きく揺れ動き、やがて激動の時代になっていった。その時の「若者」は現在の「団塊の世代」と呼ばれる人たちである。別名「全共闘世代」と呼ばれるのもそのためである。

話が大きくそれてしまったが、今こそ私たち若者世代が「立ち上がる」ことが必要であると著者は言う。ただし武器を持って立ち上がるというわけではない。日本もアメリカも「民主主義国家」である。何をやったらよいのか、すぐ見つけられる。そう、政治に参画することである。1枚の投票用紙からでも参加することができる。ある程度の年齢であれば自ら立候補をすることができる。自らの考えと思いで日本を変える。その意志と思い、そして行動に結びつけることが大切である。