年末恒例ランキング2010 vol.7 「F1レース」ランキング

年末企画はいよいよファイナル、第7弾はF1レースランキングです。

今年は2005年以来最多タイとなる19戦行われました。さらにポイントシステムが変わったことにより、優勝すればするほど差がひらくシステムとなったため、誰が頭一つ抜き出せるかというようなシーズンを予想していました。

しかし・・・・・・実際は状況が二転三転し、ドライバータイトル争いは最終戦にもつれ込み、さらに大逆転でヴェッテルが初めてチャンピオンを獲得しました。一時はチームメートのウェーバーにポイントで大きく水を開けられた状態となりました。自らのミスで自滅してしまったレースもいくつかありましたが、徐々に勝利も重ねポイントを獲得し、最後は劇的なチャンピオン獲得劇を演出しました。

さてそのようなシーズンでしたが、もっとも印象に残ったレースを3つ発表いたします。

第3位:日本GP

これは私情も兼ねてということで。本来であれば生放送を見て、その直後にレースの感想をUPしましたが、この日に限って仕事が入ってしまい、予選・決勝ともにできなくなってしまいました。

本職なだけにしょうがないのですが、いちおう録画していたので可夢偉のオーバーテイクショーは見ました。母国GPで意地を見せ、今大会ではもっとも印象に残るシーンでした。優勝も昨年に引き続きヴェッテル。GP自体は6年ぶり、本人にとってはF1初となるワン・デイ・グランプリでしたが、それを微塵も感じさせない走りは見事でした。

第2位:ドイツGP

「フェルナンドの方が君より速く走っている。理解したか?このメッセージの意味が分かるな?」

チームラジオでもその指示がはっきりと聞こえていました。チームオーダー問題について端を発してしまったある種事件と思わせるようなレースだったように思えます。結果でいうとアロンソが優勝、マッサが2位でしたが、実質マッサが優勝してもおかしくないレース展開でした。上記のチームラジオがあった前の周回でもマッサとアロンソのタイムはそれほど差がなく、アロンソを先にやるということはないだろうと思っていた矢先でしたが・・・。

しかもこの問題でチームオーダー禁止が解除されることがシーズンオフに発表されることとなりました。チームオーダー禁止のきっかけとなったときもフェラーリ(2002年オーストリアGP)、それを解除するきっかけとなったのもフェラーリ。この皮肉な運命をどのように表現したらよいのでしょうか。

第1位:アブダビGP

現代のF1はただ速いだけではレースに勝つことができません。速さで魅せたジャン・アレジがいた時代でも同じでした。「速さ」だけでレースができたのは、おそらく2・30年も前の話となってしまうかもしれません。

レースに勝つとなるとマシンのポテンシャルやドライバーのスキルもそうですが、チームの戦略も大事な要素になってきます。

ランキングトップのアロンソはチーム戦略ミスでやられてしまい、ウェーバーも戦略はあったのですが、トラフィックなどに捕まってタイトルを逃してしまいました。

しかしヴェッテルは違いました。10PP獲得という速さをひっさげて、ミスにもめげることなく、戦略はあったにせよ、純粋な速さと闘志で2位以下を引き離していきました。そしてチャンピオンも手に入れました。

たしか本来のF1を取り戻したというようなことを言っていた人もいましたが、私はまさに今シーズンはその通りといえるシーズンだったと言えます。

余りに拮抗し、もはや戦略も出尽くしたとき、最後に笑うのは「速い奴」。

このレースはそれを物語っていました。

そして来シーズンに向けてのストーブリーグや新車発表会(シェイクダウン)もあります。来シーズンは最多記録更新となる年間20戦が予定されています。約2ヶ月半後までもう待ちきれない状態です。

年末企画はいかがだったでしょうか。結構独断と偏見が多かったように見えましたが、今年もいろいろなことがありました。書評でもF1でも印象に残るものがたくさんありました。来年もまた「蔵前トラックⅡ」もまた書評にF1にと邁進していきます。

本年、当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。来年もよろしくお願い申しあげます。

2010.12.31
「蔵前トラックⅡ」管理人 蔵前