iPadバカ タブレットにとり憑かれた男の究極の活用術

著者はiPadが日本で発売されたと同時に2台購入している。一つはWi-Fi版、もう一つはWi-Fi+3G版である。時には仕事に、プライベートに、そして家族団らんの時にいろいろとiPadを使っており、まさに「iPad」にとりつかれたといってもいいほど過言ではない。本書はiPadにとりつかれた著者が800種類以上ものアプリを駆使して仕事、プライベート、それぞれの使い方について伝授をした一冊である。

第1章「iPadバカのフォルダー&マルチタスク活用術」
iPadの凄い所として仕事だけではなく、家族でも楽しめる所にある。家族で楽しむ所は第8章に任せることにして、ここでは「整理術」や「タスク活用」に宛てられている。整理術では「フォルダー」を使い、アプリだらけにせずキャパシティーを残したり、マルチタスクによって複数のアプリを跨って仕事をすることができる。

第2章「絶対外せないiPadバカの7つ道具」
本書では「クラウド」を「きんとうん」と喩えている。どこでも同じように情報を手に入れることができ、仕事をすることができる。それを叶えさせるための7つ道具を紹介している。主にGmailやEvernote、Twitter、そして最近注目を集めているDropboxなどが挙げられている。

第3章「iPadバカの書類整理術」
iPadはpdfも見ることができる。確かある雑誌で電子書籍の自炊に最も適していると書かれた雑誌があった。自炊している本はもちろんpdfファイルで見られる。そう考えると、pdfを使いこなさないわけにはいかない。書類を電子化し、どのように見る、または使うのか示されている。
驚いたのが「pdf」用の閲覧アプリはいくつかあるのだが、著者はそれを複数使っている事にある。読むだけの物、もしくは読んだ所をコメントしたり、メモしたりすることのできる物まで様々である。

第4章「iPadバカの時間&タスク管理術」
iPadではスケジュール管理やタスク管理もお手のものである。GoogleカレンダーやGmailTasksをはじめiPad独自のアプリと連動させたり、複数のアプリを使い、特性を生かしながら使用したりすることで情報の「きんとうん」に乗りながら仕事を行うことができる。

第5章「iPadバカのノート術」
ノートの記録にも優れているのがiPad。とりわけ過去のノートを閲覧するとなるとどこに何を書いたのかわからなくなってしまうことさえある。ここでのノート術は「記録を呼び起こす」という使い方のノート術である。書くことの「ノート術」は処女作にある「結果を出すノート」が詳しい。
他にもノート術の一つとしてwebページや新聞記事のスクラップの仕方についても記載されている。

第6章「iPadバカのプレゼン術」
現在iPadは、それなりに浸透はしているものの、まだまだ「珍しい」と思っている人も少なくない。珍しいガジェットでプレゼンをするだけでもインパクトはあるが、やはり機能も豊富にあるだけに使い倒さない訳にはいかない。代表例としてウェブサイトや写真、動画を駆使したプレゼン方法、もしくは資料の作り方まで示している。

第7章「外出先でもiPadバカ」
むしろ外出先の方がiPadの威力は増すのではないかとつくづく感じている。ノマド仕事術よろしく、会社にいなくとも移動中や喫茶店など少しあいた時間帯で仕事を済ませるという時にうってつけだからである。それの幅を広げるためにあるのが本章と言えるかもしれない。例えばネットプリントやマップ、さらにはぐるなびなどの外食情報などが挙げられる。

第8章「家族を愛し、趣味を楽しむiPadバカ」
マンガや動画、ゲーム、フォトパネルなど多様なアプリがiPadにはある。最初にも書いたが著者はiPadを2台持っているが、一つは仕事用、もう一つは家族用に購入しているという。家族がiPadを使ってどのように愉しんでいるのかがよくわかる。

昨年の春から出たiPadは仕事や読書、遊びなど様々な所で「革命」を起こしている。iPadに限らず様々なガジェットに関して言えることなのだが、ガジェットの機能をすべてとは言わなくとも、ウォークマンだけ、電子書籍プラットフォームだけと言うのだけではもったいない。仕事に遊びにと試してみることでiPadの価値は数倍にも数十倍にもなる。