好きなことに、バカになる

最近はバカとか、残念とかネガティブな言葉を使う本が増えてきているように思える。「バカ」であればポジティブにとらえられることもできるが、「残念」はあまりにも、という考えであるが、北海道に住んでいた時は、この方を思い出してしまう。

それはさておき、人には誰しも「好きなこと」というのがある。その好きなことに背けて好きでもないこと、嫌いなことに集中しすぎてしまい、好きなことをやる時にはバテてしまっている。

一度だけの人生である。どうせだったら「好きなことをとことんやろう」と言うのが本書である。著者はセラミックスなどの金属を長年研究し続けてきている。良い言葉で言えば、「現代の錬金術師」や「金属の専門家」、少し悪い言葉で言えば「金属バカ」である。

「バカ」という言葉は結構ネガティブにとらわれがちになってしまうが、本書のように好きなことに関して、周りから「バカ」と呼ばれてもひたむきに好きなことに邁進するという意味で使われている。その結果新たな発見が生まれ、論文で数多くの賞を受賞することができた。

さらにこれからの日本において、どのような金属が必要なのかを見いだすことができた。
会社の場では「好き」だけで仕事をすることはできないが、好きなことを、あるいは仕事を持つことも必要なのではないかと思った。