やりきる

やりきる やりきる
上村春樹

きこ書房  2011-06-25
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ユナイテッド・ブックス様より献本御礼。
柔道を知る方、もしくはモントリオールオリンピックを知る方はこの方を知らない人はほとんどいないことである。しかし私はモントリオールも柔道のことについても知らなかったため、本書に出会うまで著者の名前すら知ることがなかった。
本書は全日本柔道連盟会長である著者の半生をもとにリーダー論、発想法、チーム作りなどビジネスに転化できるようにつくられている。

第1章「勝ち方へのこだわり」
柔道をするにしても、判定勝ちにしたり、一本勝ちにする、その一本勝ちの中にも「大外刈り」や「内股」などの技のパターンなど枝葉を分けてみると実にヴァリエーションが多いことがよくわかる。
相手によって攻め・守りの傾向が違ってくるため、それをいかに対応、もしくは封じることによって勝ちに導かせる。そのためにこだわりを持ったり、戦略を組み立てたり、アイデアを組み立てたりといった「知略」を持つことも重要な要素であるという。

第2章「リーダーの人間力」
柔道はリーダーをも魅了するスポーツであるという。その証拠に現ロシア首相であるウラジミール・プーチンも柔道五段の腕前を持つほどである。
柔道はただ強いだけでは成り立たない。これは柔道に限らず剣道・弓道などの「武道」にまつわる協議はいずれも同じことがいえる。「精神」を鍛えること、続けることなどビジネス、さらに人生においても重要なことを学ばせてくれる。

第3章「逆転の発想法」
「敗北・失敗・挫折」
どれもネガティブで、できれば取りたくないものであるが、それらが後々どれだけプラスになるか、著者自身の体験をもとに説いている。著者自身も「敗北に強い人間」と自認しているところを見ると、プロレスラーの小橋建太と似ているところがある。小橋建太も現在では「絶対王者」と呼ばれているが、デビュー当初は「86連敗」を喫するなどお世辞をいっても「強い」とは言えないほどであった。それでも彼はあきらめずに日夜練習に励み、トップレスラーにまでのし上がった。もしかしたらあまたある「敗北」がそうさせたのかもしれない。
本章では他にも「目標」を持ち続け、ライバルをつくることによって大きく成長できるということを言っている。

第4章「試練を乗り越える底力」
「柔道は負ける練習」と言われている。最初に私は重合は全くわからないと言っていたが、中学生の時に一度だけ柔道を習ったことがある。そのときは「受け身」しかやっていなかったことを今でも覚えている。
柔道の基本は「受け身」であると言われている。技をかけられたときに怪我をしない、という意味合いもあるのだが、それ以上に「負け」を知るという意味合いでも「受け身」は重要であるという。

第5章「人と組織をつくる」
組織には「女房役」が必要だという。「参謀」であったり「片腕」と言った意味合いではなくあくまで「女房」。野球にも名キャッチャーとなると「女房役」と言われることがあるのだが、それに近いのかもしれない。

第6章「いいヒヨコを育てるのがニワトリの役割」
「ヒヨコが先か、ニワトリが先か」
これは長年言われ続けているものであるが、私もはっきりと断言できない。著者は教える側を「ニワトリ」、教わる側を「タマゴ」にそれぞれ例えて、「ニワトリが先」と結論づけている。というのは親がしっかりしていなければ子供はきちんと育たない、という考えがあるのだという。

「継続は力なり」

これも長年言われ続けられている言葉であるが、これは長ければ長くなるほどなかなか難しい。これは柔道といった武道に限らず、勉強にしても同じことが言える。当ブログも約2年半、1日も欠かさずに続けている。続けることによって新たな考えを身につけることができる、もしくは文章の組立がおもしろくなるという考えからいつの間にやら継続することができた。「続ける力」は育てるのは難しいが、それを続けることによってどんな細かいスキルよりも強固なものに変わる。本書はそれを教えてくれる。

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