たった一度の人生を記録しなさい~自分を整理・再発見するライフログ入門

ダイヤモンド社 市川様より献本御礼。

「もし人生が二回あればお母さんの言う通りに高校へ行くけど、 一回しかないんだから自分の自由にさせてください。」

これはプロレスラーを経て総合格闘家として活躍し、現在は全日本プロレスで活躍している船木誠勝が中学卒業後、新日本プロレスに入団しようとしたときに放った言葉である。

少し話がずれてしまったが、本書は「人生の記録」の方法の一つとして「ライフログ」を紹介している。「クラウド」の時代だからでこそ、思い出を残す幅が広がっている。本書は自分自身の思い出をより簡単に、そして色濃く残すことのできる「ライフログ」の魅力と使い方を紹介している。

たった一回の人生である。その人生のログ(記録)を残さない手段や考えはないだろう。

第1章「デジタルを活用してラクに記録する」
「ライフログ」は何なのか、というと聞くまでもなく「ライフ(生きる)」と「ログ(証跡・記録)」をあわせ持ったものであるが、この「ライフログ」はPCだけではなく、徐々にメジャーなものとなりつつある「スマートフォン」を用いても作る方法について紹介している。そしてPCやスマートフォンを使って「クラウド」を用いて「記録」をしていくことこそ、本書のいう「ライフログ」のあり方である。ノートや写真を撮るよりも遙かに記録をすることが楽であり、かつ検索できるなどのメリットが挙げられる。

第2章「生活を記録するともっと「自分」が見えてくる!」
「ライフログ」について使用するアプリは様々なものがある。中でも紹介されているのが「Evernote」である。
本章では自分の生活におけることについてデータベース化して残す方法について紹介している。

第3章「面倒にならない「仕組み」記録術」
本章では「記録」を「仕組み化」する方法について紹介されているが、「自動的」にすることではなく、あくまで「手動」を前提とした「継続」としての「仕組み」を前置きしている。

第4章「情報はすべてEvernoteにまとめなさい」
「ライフログ」として著者が最適なものとして「Evernote」を挙げている。本書でも本章までの間にEvernoteの文字が頻繁に出てきていることから「ライフログ」を行う上でいかに重要なのかどうかはよくわかる。
しかしこれはあくまで序の口であり、本章では「ライフログ」にEvernoteが重要なものという「核心」を突いている。

第5章「ライフログを楽しく続けるコツ」
これまでは「ライフログ」の方法について紹介されたのだが、継続していくといつかは断念したくなるようなことは1度や2度は起こることだろう。本章ではそれをできる限り防止するためのコツ、簡単にいえば「見返す」ことや、続けにくい部分をやめることにより「楽しく」そして「楽に」続けられる方法を提唱している。

第6章「記録したものを人生に生かす」
「ライフログ」で記録することの意味。それはデジタルで記録することによって新たな考え方や改善への材料となる。「本当の自分の姿」を映し出すことにより、どこを改善したらよいのかが見えてくる。

繰り返すがたった一回の人生である。「ライフログ」という手段で自ら歩いた道もまた、明日への糧とするために始めようではないか。