年末恒例ランキング2011 vol.3 「文芸・評論」本ランキング

今日のランキングは「文芸・評論」本のランキングです。昨年・一昨年はあまり取り上げなかったのですが、今年は小説そのものの楽しさ、そしておもしろさを伝えることを追求するべく、36冊取り上げました。ビジネス本や人文本と比べても半分くらいでした。また小説の書評をすることの難しさも改めて知った1年だったと思います。

それでは今年取り上げた36冊の中から選りすぐりの5冊を紹介いたします。

第5位:ラスト・ファンタジー

LAST FantasyLAST Fantasy
鈴井 貴之
幻冬舎  2010-12
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地元・北海道が生んだミスター、鈴井貴之氏の一冊です。エッセイでありながら小説でありながら・・・という一冊ですが、地元・北海道のにおいもふんだんに漂わせる一冊でした。

第4位:八月の魔法使い

八月の魔法使い八月の魔法使い
石持 浅海
光文社  2010-07-17
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これはごく最近取り上げてきたものですが、本書ほど「デジャヴ」を感じた本はありません。もっとも会社員であるため、そういったことも起こり得る、ということもあるのかもしれません。

第3位:ニッポンの書評

ニッポンの書評 (光文社新書)ニッポンの書評 (光文社新書)
豊崎 由美
光文社  2011-04-15
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書評とは何か、書評家とは何かについて、書評家界のトップをひた走る豊崎由美氏が本ではなく、書評そのものを切った一冊です。いつも過激な切り口で書評を行う所、そして大先輩の書評家から、私に対する「挑戦状」のような一冊であったと思います。

第2位:幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~

幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~
水野 俊哉
大和書房  2011-10-28
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本来は「ビジネス書」という位置づけかと思いましたが、自伝的な小説という印象があったため、こちらにランクインいたしました。著者の水野氏は面識があり、著者のセミナーにも何度か参加しており、その中でも過去の話は聞いたことがありました。本署はそのことについても記されているのですが、あそこまで赤裸々に書かれており、読んでいる自分にとっても考えさせられる一冊でした。

第1位:私のおとぎ話

私のおとぎ話私のおとぎ話
宇野 千代
文芸社  2011-01-19
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元々は1985年に同名のタイトルが出版されたのですが、今年の初頭に復刻した一冊です。著者の宇野千代氏が亡くなられてちょうど15年の節目だったことも起因しているようです。本署は11のおとぎ話を綴っているのですが、その一つ一つは大人の私でも心にグサリとくるようなものばかりでした。

次回は「人文」本ランキング。