口コミ繁盛店のつくり方

著者の花谷様より献本御礼。
今やSNSの時代と呼ばれているが、その時代でも「口コミ」の力は衰える気配を見せない。時代が変わっても「口コミ」がいかに普遍的なのか、時代に左右されない価値を持っているのか、あるいはその両方の要因があるのかもしれない。しかも昨年の震災により「絆」が重要視されてきており、「口コミ」の価値はますます高くなりつつある。

そのような時代だからでこそ「口コミ」のノウハウも「口コミ」そのものと同様に重要である。本書はその「口コミ」の重要性と口コミで繁盛店にする方法について取り上げている。

1章「口コミマインド編①:口コミの正体を知る」
口コミを利用する前に、あなたは「口コミ」がどのようなものであることを知っているのだろうか。もし知らなければ、自分自身が良い感触だったお店をポータルサイトや自らのブログやSNSなどで紹介する、もしくは友人知人に伝えると良い。
それをやっていくと、ふと気がつくだろう。このことこそ「口コミ」である。本章ではこの「口コミ」の原理と、その発生することについて書かれている。

2章「口コミマインド編②:口コミが発生しないお店の勘違い」
良い「口コミ」が広がることによって、繁盛店になるのだが、それを目的にしようとする、もしくは「売れるはず」「絶対売れる」というような言葉をするような言葉をよく聞くが、たいがいこれらのものは良い感触を持ったことがない。
ましてや「口コミ」は他人からの評価そのものであり、相手に対していかに伝えるかが大事となる。

3章「口コミインフラ編:口コミを起こすインフラを整える」
1・2章までは心構えのことについて紹介してきたわけであるが、ここからはノウハウを伝えるところとなる。一つ目は口コミの為のインフラを整えることである。
紹介カードを使う、ホームページの工夫やストーリーなどがキーワードとなる。

4章「口コミ店舗編:口コミ紹介されるお店をつくる」
4章では口コミで紹介されるような店づくりを紹介している。しかしここで間違えないで欲しいのが2章でも言っているのだが、「これをやれば口コミが広がる」という意識でやらないで欲しいことである。自分の店の肝心なところを疎かにしてしまっては店づくりでもなしのつぶてとなってしまうからである。
それを前提に接客やスタッフへの教育などをいかにすべきかを紹介している。

5章「口コミ社長編:口コミ繁盛社長に成長する」
社員の教育もあるのだが、店や会社の根幹として「社長」がある。店や会社を繁盛させるのは社長の手腕いかんが問われると言っても過言ではない。
本章では口コミ繁盛社長になるための心構えと考え方について伝授をしている。

著者は鍼灸師として治療院を開業したが、繁盛どころは閑古鳥の状態であった。良いサービスが提供できるはず、といった2章で紹介されたような状態になった。そこから技術や接客をすべて見直し、本書で紹介される口コミシステムを構築していった。様々な試行錯誤を重ねてきた結晶が本書にはたっぷり詰まっている。