最小の努力で概略をつかむ! IFRS(国際会計基準)決算書読解術

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著者の望月様より献本御礼。
「IFRS」は平たく言うと「国際財務報告基準」である。市場の「グローバル化」により、各国で定められる「会計基準」がバラバラであるものを統一する基準であり、他国の株式市場に上場する時に使われるためには重要なものとなる。
市場のみならず、企業も「グローバル化」が進んできており、この「IFRS」の需要性は高まってきている。日本ではいつ頃から「強制適用」されるかどうかは今年中に決定するのだが、市場などの国際化が著しいことから、日本企業において「IFRS」を学ぶこと、運用することは避けて通れない道である。しかし「IFRS」は市場情勢により頻繁に変わるため、勉強するにも理解しづらく難しいという声も多い。
そこで本書では「IFRS」の成り立ちから、「IFRS」を理解できる、そしてその理解を深めることができるための、入門書の位置づけとなる一冊である。

第1章「IFRSの基本」
元々「IFRS」が作られたのは2001年とごく最近のことである。そして日本の企業で適用され始めたのが2010年3月期の時であり、一定の条件を満たした企業で適用されるようになった。最初にIFRSの財務諸表を作成し、公表下のが日本電波工業、HOYA、住友商事である。

第2章「大きく変わる財務3表」
「IFRS」の適用により、今まで「貸借対照表(B/S)」「損益計算書(P/L)」「キャッシュ・フロー計算書(C/F)」の財務3表が「包括利益計算書」「財政状態計算書」「キャッシュ・フロー計算書」へと変わる。また表示科目の順番や利益の意味や表記など細かなところについても変わる。本章では住友商事やHOYAの財務諸表をもとにどのように変わったのかを説明している。

第3章「IFRSで変わる会計処理」
「IFRS」に変わることにより売上や固定資産、有価証券、連結の範囲などが変わる。計算方法や意味合いが変わることにより財務諸表はどのように変わっていくのかが本章にて説明されている。

第4章「IFRS財務諸表分析のポイント」
財務諸表そのものが変わったことにより、もちろん分析方法も変わる。ROEやROA、自己資本比率など日本基準にある財務分析の方法の変化などについて紹介している。次章以降の財務分析の概要編という所にあたる。

第5章「IFRS財務諸表分析①―ダイムラーとBMWの財務数値を分析する」
本章では自動車メーカー2社の「IFRS」適用時の財務諸表の比較を行っている。「IFRS」により財務諸表の自由度が高まる事によって企業間での分析が難しくなるのだが、本法ではIFRS適用時の企業間分析の方法についてを学ぶことができる。

第6章「IFRS財務諸表分析②―HOYAの有価証券報告書を分析する」
ここでは企業間ではなく、1社だけの紹介であるが、有価証券報告書でヒト・モノ・カネについて分析を行っている。

第7章「さらにIFRSを学ぶための情報源」
「IFRS」についての基礎を学ぶことができたら、今度はそれについて深く理解することにあるのだが、本書以外にIFRSについて学ぶことのできるサイトや研修、書籍について紹介している。

「IFRS」が導入されることにより、会計の考え方や形そのものが大きく変わる。「IFRS」の重要性が増す今だからでこそ、「IFRS」を知る大きなきっかけとなる一冊と言える。

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コメント

  1. 望月 実 より:

    蔵前さん
    私の著書をご紹介いただき、ありがとうございます。
    >「IFRS」は市場情勢により頻繁に変わるため、勉強するにも理解しづらく難しいという声も多い。
    >そこで本書では「IFRS」の成り立ちから、「IFRS」を理解できる、そしてその理解を深めることができるための、入門書の位置づけとなる一冊である。
    このあたりの内容をお伝えしたくて、本書を書かせていただきました。
    それでは、これからもよろしくお願いします。

  2. 蔵前 より:

    >望月 実さん。
    こちらこそコメントありがとうございます。
    「IFRS」について、すっと理解できる一冊でした。