会社ごっこ

2000年代初頭もそうだったが、現在でも起業する方々は少なくない。

あらかじめ言わなければいけないのだが、本書は小説であるが、著者自身のリアルな実体験を架空の人物やもの、会社に当てはめているだけである。それを考えると、まさに「ナンセンス」と言われる作品でも笑い事ではなくなってしまう。

本書は自ら上京し、就職したが、倒産の憂き目に遭い、一念発起して起業するも、またも倒産の憂き目に遭った方の実話をもとにした作品である。もし自分が本書のような人生を歩んだらどうなるか、と言うのを想像してしまう。堪えがたい苦しみがあるのだが、そのような苦しみの多い人生があれば、どんなことがあっても怖くない、というある種の自信(?)がついてしまう。