朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機

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朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機 朽ちるインフラ―忍び寄るもうひとつの危機
根本 祐二

日本経済新聞出版社  2011-05-25
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水道や道路、橋や水道管など、私たちの生活の中で書かせない「インフラ」が老朽化により崩壊の危機にさらされており、現実でも水道管が破裂したり橋が崩壊したりすることが毎年のように起こっている。
本書はそのインフラが崩壊始めている現状に警鐘を鳴らすとともに、それを未然に防ぐための対策を提言している。

第1章「崩壊寸前の社会資本」
日本は現在、80年代のアメリカと同じような状況に陥っているという。では80年代のアメリカではどのようなことが起こったのだろうか。その一つとして1983年にコネチカット州にあるマイアナス橋が崩落する事故が起こり3人が死亡した。さらにいうとその20年後にあたる2005年にはペンシルバニア州、2007年にはミネソタ州でも同様の崩落事故が起こった。現に日本でも崩落は3年前に沖縄の「野喜橋」で崩落事故が起こっている(2004年に使用停止していたため死者はなし)。
ほかにも水道管の破裂もあるだけではなく、東日本大震災でも橋や水道管だけではなく、市役所などの公共施設の倒壊、あるいはそのおそれも出てきた。

第2章「莫大な額にのぼる更新投資」
多くの施設やインフラの修繕にも莫大な費用を要する。ただでさえ自治体は財政が困窮しているにも関わらず、更新費用もかさむとなると、国にすがりざるを得ない。それだけではなく、自治体に住む民たちに負担を与えさせることも考えられる。
それはさておき本章では、公共施設や橋りょうなどの更新をするための費用をそれぞれ紹介している。

第3章「各自治体の更新投資をどう計算するか」
ここは工事費用の見積もりといった専門的な所について言及しており、そのような見積もりを計算するソフトも本性にて紹介している。

第4章「各自治体の老朽化対策の実践例」
老朽化した施設やインフラがあっても、すべてを直す(更新する)とはいっても、財源からして1年以内ではまず「不可能」といっても良い。そのために本章は優先順位の選別、白書を作成してのデータ公開、再配置などを実行した市町村のモデルケースを紹介している。

第5章「崩壊させない知恵」
公共施設やインフラなどバランスシート上では永遠に残るようなものではなく、ある程度の耐用年数があり、毎年の用に「償却」が行われる「建物」や「建造物」である。
本章ではバランスシートの提示や広域連携、資金調達など崩壊させないための知恵を第4章のようにモデルケースを提示して紹介している。

第6章「どのように対策を進めるか」
老朽化による大惨事を未然に防ぐために対策を立てる必要がある。しかしその対策を立てても住民や議会の理解を得る必要がある。本章では対策を机上の空論にしないため、議会や住民の理解を得るための対策を提言している。

「インフラの老朽化」は私たちの生活のなかに直結しているだけではなく、その対策が「急務」と言われる状況にある地方も存在する。メディアではあまり表立っていないものの、今も、そしてこれから重要視される対策になることは間違いない。だからでこそ私たちは本書でこの現状を理解する必要がある。

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