WHYから始めよ!―インスパイア型リーダーはここが違う

諺に「隗(かい)から始めよ(または、「隗より始めよ」とも言う)」と言うのを連想してしまう。その意味は、

「大事業をするには、まず身近なことから始めよ。また、物事は言い出した者から始めよということ。」

とある。大事業を興すためのリーダーとして成功するためにはまず身近な所から「YWHY」を用いることで、成し遂げると言う意味では本書のタイトルとつながりがあるのかもしれない。
本書はその「WHY」の見つけ方、そしてその解決の仕方を探っている。

第1部「WHYから始まらない世界」
「WHYから始まらない世界」
それはいったい何があるのか。身近な所にあるとしたら、間違った思い込みによるものがあり、その思い込みにより、新しい考え方やものを受け入れることができなくなり、時代の波に乗るどころか乗り遅れてしまう。

第2部「WHYから始まる世界」
ビジネスにおいて「5W1H」は大切なことであるが、その中でも「WHAT」「HOW」「WHY」が重きに置かれている。さらにその中でも「WHY」は根幹として成り立ち、後のHOWやWHATの一貫性を持つ、もしくはそれらを明快に示すことから、本章では「WHY」の重要性を説いている。

第3部「リーダーには信奉者が必要」
「WHY」の見つけ方から少し離れて「リーダー論」についてを追っている。自分自身を信じ、そして相手を信じる人にたいして経営者であれば雇う、そういった権利が無い人は社内の中でそういった人を引き入れると言ったことをすると良く、その組織の中で危機に瀕しても自分自身も相手にも「信頼」をする事の大切さを本章では説いている。

第4部「信じる人間をどう集結させるか」
リーダーを「信じる」、もしくは「信じられる」人間になるために重要な要素として「WHY」がある。その「WHY」を見つけるためにまず「HOW」を知ることが大切である。本章では計画を立てる、夢を語る上での「WHY」「HOW」の重要性を論じている。

第5部「成功は最大の難関なり」
計画を立てて、その意味を見出し、実行し続けていくと「WHY」の意味が曖昧になる事さえある。「WHAT」と「WHY」が乖離することさえある。その中で「WHY」を修正することは難しく、定量化することができないとしたら、「HOW」や「WHAT」を修正する必要があることを本章では説いている。

第6部「WHYを発見する」
最後の章であるが、本書は「WHY」を解き明かす本ではなく、あくまで「WHY」を見つけ出すための一冊である。

「論理」や「意味」を見出すために「WHY」を用いる。しかしその「WHY」を忌み嫌う人さえいる。しかしその「WHY」があるからでこそ、様々な本質を見出す至高のツールや方法であることを本書では教えてくれる。