絶対ブレない「軸」のつくり方

地下鉄に乗ったときとある広告を見つける「年収1000万円以上」のエグゼブティブ向けの求人情報である。

その求人情報を提供する会社がビズリーチ、そしてその社長が著者である。その著者の半生を描くとともに、「チャレンジをする」「やりたいことをやる」重要性を本書にて説いている。

第1章「明日から来てくれ」
著者はプロ野球チーム「東北楽天ゴールデンイーグルス」の創業メンバーである。その創業メンバーになる前はスポーツビジネスを夢に2003年に独立を果たすも、メジャーリーグのエージェントに手紙を送るも全く仕事に直結することなく、まさに「丁稚奉公」の如く無給で様々な仕事を手伝った。
そして飛び込んできたチャンス、それが「プロ野球再編問題」であった。そこに楽天が参入する事が宣言されたという。そこから三木谷社長に向けて20分間ものプレゼンを行い、返ってきた言葉が本章のタイトルである。

第2章「夢を語ることはリスクでも何でもない!」
人は誰しも「夢」を持って生きている。その夢を実現するかどうかは自分自身の心と行動次第である。
その「夢」に向けて行動をすることには「リスク」はつきものであるのだが、その「夢」を公に語ること自体にはリスクはない。
むしろその「夢」を語るからでこそ本書のタイトルにある「軸」を作ることができる。
というのはその「夢」から「やりたいこと」を見つけ、その「やりたいこと」をかなえるために「できること」を見つける。そしてその「夢」に一歩近づけることができる。

第3章「自分の欲にもっと素直になろう」
人にはどのような形であれ「欲望」はある。その「欲望」が自分にとっても、相手にとってもプラスになるのであれば良いのだが、公序良俗や社会規範に反するのであれば考え物である。ましてや宗教によっては「欲望」は悪としてとらえられているのだという。
それはさておき、その「欲望」に対して素直になり、それを「やりたいこと」に落としこみ、強みを見つけ、情報収集をし、そしてそれがモチベーションにつなげていくことについて本章では説いている。

第4章「一緒に歴史をつくろう」
本章ではその夢を叶えるために、応援をする、巻き込むといったことで邁進することの重要性について説いている。夢は自分一人で叶えられないことを暗に主張しているようでもある。

第5章「待っていてもドアは開かない」
夢を叶えることは「ドアを開ける」ことと同じようなものであるように見える。しかし行動を起こさなければ、自分自身も周りの環境も変えることができない。周囲に言いまくり、行動を起こすことによってドアを開くことの重要性を本章にて説いている。
そして著者が経営している「ビズリーチ」の誕生秘話も本章にて言及している。

著者はまさに「リスク」と「行動」の両方を持ちながら生きた方といえる。やりたいことを見つけるために「リスク」をもろともせず行動をする、そして失敗してもまたチャレンジをして行動を起こす。そのためには著者自身の持つ「スポーツビジネスをやりたい」という「軸」があるからでこそなせることである。
みなさんは「軸」を持っているのだろうか。あるいは本当の意味で「やりたいこと」はあるのか。本書を通じて心の中で聞いた方がよい。