図解 カール教授と学ぶ成功企業31社のビジネスモデル超入門!

企業がビジネスを進めていくにあたり「経営戦略」或いは「ビジネスモデル」を作ることが大切である。とはいえ、「ビジネスモデル」や「経営戦略」の教科書は存在するものの、多くはビジネススクールの教授をはじめとした経営学者が書いたものであり、机上の空論であることが多い。そのことからいざ「ビジネスモデル」や「経営戦略」を作ろうとしても頓挫してしまうことも少なくない。

本書実際に企業の新規事業立ち上げ、及びベンチャー企業への投資を行ったことのある著者が、「生きた」ビジネスモデルや経営戦略の立ち上げ方について事例とともに伝授した一冊である。

PART1「いきなり「新規事業を考えろ」!!? そもそも、ビジネスモデルって何?」
いきなり「ビジネスモデル」「経営戦略」を立てろと言われても、経営を勉強しない限りちんぷんかんぷんになってしまう。本書ではビジネスモデルと何か、さらにそもそも企業や顧客とは一体何なのか。そのことについてドラッカーやコトラーの理論を中心に紹介している。

PART2「デジタル時代のビジネスモデル 3つの戦略」
ここから具体的に、ビジネスモデルの作り方の概要についてを紹介している。
今となっては「デシタル」の時代として、著者が最も提唱している「プラットフォーム戦略」についても「楽天」や「クックパッド」を事例として取り上げている。

PART3「ソーシャルメディアの活用に注目したビジネスモデル」
「Twitter」や「Facebook」を中心としたソーシャルメディアであるが、そのソーシャルメディアを活用したビジネスも少なくない。とりわけグルーポンやスレッドアップ、ゲイリー、ザッポスなどソーシャルメディア利用したビジネスモデルを構築し成功した企業もある。本書ではそれらの企業とビジネスモデルを紹介している。

PART4「収益構造に注目したビジネスモデル」
「収益構造」にしても様々なモデルが存在する。有名どころで言えばアマゾンの「ロングテール」や、コストコの会員制モデルが挙げられる。本性ではこれらをはじめとした。収益構造のモデルを紹介している。

PART5「顧客に注目したビジネスモデル」
ビジネスは顧客があってこそ、である。その顧客の要求をくみ取ること、或いは問題解決をもとに提案をすることもあったビジネスモデルとして成り立っているのだという。本書では顧客の問題解決をどの様にするか、或いは顧客のターゲットをどのようにするのか。をもとにビジネスモデルを構築した事例を紹介している。

PART6「競合に注目したビジネスモデル」
業界によっては「競合」が存在する。その「競合」を無くすか、もしくはそれを利用するかによってビジネスモデルも異なる。前者は「ブルー・オーシャン戦略」、後者を「参入障壁モデル」を表している。本書ではその二つのモデルについて事例とともに紹介している。

PART7「流通チャネルに注目したビジネスモデル」
販売をするためには流通も必要である。その流通をいかにして変化を起こし、ユニークなビジネスモデルを作るか。本書では、製品から流通そして販売に至るまでのモデルを変化し、成長を遂げた企業の事例を紹介している。

これまで様々な事例や、概要を紹介してきたのだが、本書の巻末には実践編としてビジネスモデル構築にあたってのワークシートも掲載している。これからビジネスを始めようとする人、ビジネスモデルを構築したい人とっては学ぶだけではなく、実践することによって本書の学びも深くしていけるように作られている。これからビジネスモデルを作ろうとする人、或いは起業したい人にとってうってつけの1冊と言える。