徹底的自分中心 プロアクティブ学習革命

イースト・プレス 石井様より献本御礼。
本書は資格や英語など「プロアクティブ(proactive:事前に対策を講じること)」をもとに紹介した学習法であるが、著者の経歴のインパクトが強かった印象がある。「絶体絶命」と呼ばれる言葉を2度も体験しており、そこから抜け出すために自ら勉強法を編み出し、人生を変えていった。本書で体験される「2度」の絶体絶命体験は人によってモチベーションを限りなく低下し、つぶれてしまうような状況に陥ってしまう。そこから立ち直って開発したのだから著者のモチベーションには頭が下がってしまう。
では、めくるめく「プロアクティブ」勉強法を見てみることとする。

1章「どんな試験にも応用の利く「学習OS」獲得のために」
これまで様々な学習法は英語に特化したもの、数学に特化したもの、資格に特化したものがほとんどであるが、本書ではまず「学習OS」と呼ばれるすべての学習のベースを構築することから始まる。
それは「本当にやりたいこと」を見つけたり、記憶法や時間術、モチベーション術など様々な要素が詰まっている。

2章「「プロアクティブ勉強法」とは」
学習OSの構築が終わると、今度はパソコンでいうところの「ミドルウェア」にあたる要素を紹介している。本書ではそれを「プロアクティブ・イレブン」と呼ばれており、勉強を行うに当たって重要な要素を11個紹介している。この1・2章が本書の根幹をなしており、そこから様々な形で応用する方法を3章以降で紹介している形となる。

3章「プロアクティブ受験直前対策法」
本書が取り上げた頃には大学入試センター試験が終わり、国公立では「二次試験」、私立でも大学によって一般入試が始まる。高校受験もそろそろ入試が見えてくることだろう。
本書では著者が京大に合格したエピソードをもとに大学受験(特に二次試験)に向けて直前に向けての準備を示している。

4章「プロアクティブ英語学習法」
楽天やユニクロなど「英語」を「社内公用語」として採用されている企業も出てきている。そのため英語学習に頭を悩ませている会社員も少なくなく、英語学習本についてもビジネス書向けに出されているほどである。
本章では英語勉強法についてTOEIC・TOEFLなどの試験、さらには英会話などの勉強法を伝授している。

5章「プロアクティブ・リーディング」
最後は読書術である。「プロアクティブ」にし、ビジネスとして大いに役立つための読み方を示している。

勉強にしても読書にしても、明確な「志」「夢」をもち、そして明確な「目的」を持つことが大切である。そしてそれを自分にとって大事なことのために使うことこそ、大切なことである。本書はそのための勉強を要領よくやることにすぎないのだという。自分自身も同感である。