近代発明家列伝――世界をつないだ九つの技術

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時代は進化を遂げている。その進化は新たな「発明」をもってなしていき、「発明」が技術や産業の発展を担っていったのは周知の事実である。
その「発明」は偉大なる発明家のトライ&エラーによってなしてきた。本書は技術革新の礎をなしてきた発明家9人を紹介している。

第1章「ハリソン―世界時刻の計測」
今となってはごく当たり前となっている「世界標準時刻」がある。その「世界標準時刻」が発見されたのは大航海時代のころである。その大航海の時に、海難事故が起こったことをきっかけに新しい時計として、イギリス貴族が「塔時計」の開発を依頼した。その依頼先が時計職人のジョン・ハリソンだった。そのハリソンは航海のための「航海時計」を開発した中で「時差」や「世界標準時刻」を発見した。

第2章「ワット―産業革命の原動力」
「ワット」は電力量のことを表しているが、元々は蒸気機関の発明を行った人物である。蒸気機関の開発によって自動車や汽車など産業革命の産物の礎を築き、その功績を讃え、科学における単位として「ワット」がつけられるようになった。

第3章「ブルネル―大英帝国の技術ビジョン」
産業革命の中で造船や汽車といったものが開発されたのだが、欧米列強の礎のなかで「インフラ」として鉄道や橋、造船の開発を行った人としてイサンバード・キングダム・ブルネルが挙げられる。

第4章「エジソン―発明と経営の間で」
「世界の発明王」としてトーマス・エジソンの名は誰でも知っているだろう。エジソンは発明についてよく知られているのだが、経営者であったことは知る人は少ない。技術開発の会社として世界的有名なゼネラル・エレクトリック社を創設したのもエジソンである。当時は「エジソン・ゼネラル・エレクトリック」と呼ばれていた。

第5章「ベル―電信から電話へ」
アレクサンダー・グラハム・ベルが電話を開発する前は「電信」とよばれるもの、簡単に言えば、手紙や電報と呼ばれるものが一般的であった。
電話の開発によって、遠い場所でも声で交信を行うことができたのだが、その電話開発における特許権を巡って裁判を行ったことがある。本章ではその法廷闘争について細かく取り上げられている。

第6章「デフォレスト―無線通信とラジオ放送」
電話や電信の開発の後に、無線やラジオの発明もあった。その中で「ラジオの父」と呼ばれる、リー・デフォレストの無線からのラジオ放送の開発までを取り上げている。こちらもまた特許を巡ってAT&T社との法廷闘争があった。

第7章「ベンツ―ガソリンエンジン搭載の自動車」
ベンツと言えば「メルセデス・ベンツ」と呼ばれる高級車が有名だが、ベンツと言う名は「ガソリンエンジンの自動車」の発明者である、カール・ベンツから名を取っている。これまでは蒸気機関の自動車を元に、ガソリンを使って速い車を開発できないか、と考えたのが始まりだったという。

第8章「ライト兄弟―空間意識を変えた飛行機」
飛行機の生みの親といえば「ライト兄弟」が挙げられる。ライト兄弟以前にも飛行機開発を夢見て飛行実験を行い、失敗した人も数多く存在したのだが、失敗してしまう。ライト兄弟もまた失敗を重ねてきたのだが、エンジンを用いた揚力と抗力の試行錯誤を重ね、飛行機の原型を生み出した。

第9章「フォン・ブラウン―宇宙ロケットとミサイル」
ヴェルナー・フォン・ブラウンは第二次世界大戦において、ナチスドイツの薫陶を受け、ミサイル開発を行った人でもあり、その後アメリカに亡命し、宇宙ロケットの開発を行った。亡命先であるアメリカもソ連との「冷戦」の真っ只中にあったため、フォン・ブラウンは「二つの戦争」に巻き込まれた発明者とも言える。そして宇宙ロケットの開発の中では、月に着陸したことのある「アポロ計画」にも携わったという。

発明は山のような失敗からでた成功の産物である。その成功をつかみ取るためにトライ&エラーを積み重ねることもあれば、特許権を巡って企業と法廷闘争に巻き込まれた人もいる。今日の技術革新もまた、失敗や法廷闘争などあらゆる「障害」を乗り越えて生まれたものであり、「障害」を越えなくしてできない。そのことは人生における「変化」と同じことが言える。

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