娘をダメにする魔の母親遺伝子~Oh, No! I’ve Become My Mother

男性も女性も幸せを求めて生きる。しかし人間関係が上手く行かず、結婚はおろか、恋愛すら立ちゆかなくなることがあるのだという。

特に女性は「母親の遺伝子」により上手く行かなくなるのだという。本書はなぜ「母親遺伝子」が恋愛をはじめとした人間関係が上手く行かないのだろうか。その原因と対策について伝授している。

第一章「母親の影響力」
「私はお母さんの影響なんて受けない!」
と答える方も多いことだが、親子の遺伝子は様々な面で影響が出る。取り分け母と子の遺伝子は母親と正反対の行動をしても、否定的な行動をしても、結局は「意識をしている」ことに変わりはない。意識して否定しようとすると、結局の所、多かれ少なかれ「影響」を及ぼし、自らの行動が蜘蛛の糸の如く束縛してしまう。
影響から脱出する方法は、「無視する」「違う観点から見る」といったものがキーワードとなる。

第二章「視界をはっきりさせる」
母親の遺伝子は意識している所に全てあるわけではない。無意識、もとい潜在意識の中にも存在する。前者であれば、意識的に無視したり、違う角度で見たりすれば大丈夫だが、後者は意識しようにも見えないため、対策を立てることは難しい。見極めるのは母親と娘の間にある「溝」とはどのようなものがあるのかを見極めることによって見えてくる。

第三章「恋愛関係のエキスパートとしての母親」
母親は人生の先輩として、「恋愛関係のエキスパート」になることがあるのだという。娘はエキスパートの母親がどのようなタイプなのかを知り、対策を立てることが必要になる。

第四章「セックスの師としての母親」
母親は当然娘を産んでいるだけあり、「セックスの師」としても言える。まさかセックスせずに子供を産めるというような芸当は医療が進歩しているとはいえ、できない。(100%できないわけではないが)
それはさておき、娘は母親のセックス観を受け継ぐ傾向にあるという。第三章の恋愛と同じように母親のセックスの傾向を知り、対策を立てることによってセックスにまつわる遺伝を脱する方法について伝授している。

第五章「加齢の達人としての母親」
娘としてどのように年を取れば良いのか、その教科書となるのが必ずと言ってもいいほど「母親」となる。そうなってくると、母親の傾向がセックスや恋愛以上に影響を及ぼすことが多い。傾向と対策は第三・四章と同じ事になってしまうのだが、特に「遺伝」の「影響」を受けやすいので、実践の優先度は高い。

第六章「母親遺伝子を排除する努力」
これまでは傾向と対策を紹介してきたわけだが、ここでは実践の心得を提示している。

母親は娘の恋愛や結婚、そして幸せを願っている人がほとんどである。持っていない人は、娘に恨みを持っている人くらいである。しかし願っているが故に、かえって娘を束縛することさえある。本書は娘の立場での傾向と対策だが、母親の立場でも娘に束縛していないかどうかを見るためにも役立つ一冊と言える。