自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術

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最近、「うつ」をはじめとした「心の病」を訴える人が急増している。その要因として、心や体を酷使するような社会にある。「適材適所」と呼ばれる四字熟語や「効率化」といった言葉があるのだが、それらを間違った方向で使ってしまったことにより、一人一人の心的・体力的に強い負担を強いられてしまっている。
そのような環境の中で「自己防衛」としての「心の疲れをとる技術」が必要になってくる。本書は自衛隊野中でもメンタルヘルスに特化した「メンタル教官」が実際に自衛隊に対して、どのようなメンタルトレーニングを行っているのかを紹介しつつ、実践しやすいように伝授している。

1章「ムリしすぎて潰れないためにー早め、早めに疲労をとる技術」
私自身も人のことを言えないのだが、何事も「ムリし過ぎない」ことが一番である。しかし私自身は仕事好き、かつ未熟なせいか、仕事・プライベート問わず、休みなし、徹夜をする事も厭わないようなことも行う。そのため、精神的に「ネガティブ」や「ナーバス」になってしまうことも度々ある。時には「自分なんていなくなってしまえばいいんだ」とか「自分には才能なんてモノはない」というような感情に陥ることも少なくない。
いったんムリをしてしまうと、思考力や判断力などあらゆるところで麻痺をしてしまう。さらにムリがエスカレートすると、注意力も散漫し、取り返しのつかないミスや失敗を冒してしまう。やがて人生そのものにも影響を及ぼしてしまう。
それを防止するためには自分自身の「疲労」に気づくこと、さらには、その疲労を管理して、息抜きをしたり、休んだりすることが挙げられる。
しかし「日本人は休めない」環境にある。それは、日本人が集団で働く環境にあり、一人や住んでしまうと、個人的には決まりが悪いだけではなく、周囲も休んだ人の穴埋めに膨大なコストや負担を強いられてしまうところにある。

2章「感情のムダ遣いを防ぐーイライラや不安をとる技術」
人間に限らず、動物には様々な感情を持っている。その感情を理性でコントロールするのが人間特有の力である。
その理性のコントロールが鈍ってくるのも心的な疲労が出てきてきた証拠の一つであるのだが、とりわけ、その場限りの「感情」にとらわれる人はそのような傾向にある。感情にとらわれすぎて、心的疲労を起こし、さらに感情を暴走してしまう、いわば「感情のムダ遣い」という悪循環に陥ってしまう。
この「感情のムダ遣い」が起こり始めた要因として1998年頃からインターネットやメール、さらにはSNSが使われはじめ、中毒になり、「テクノストレス」と言われる負担が生じ始めたことにある。
感情によるストレスを軽減するための対策として、本章では「距離をとる」「呼吸・ストレッチ」「イメージトレーニング」などを挙げている。

3章「ムラのある人から脱却するー心の振れ幅を小さくする技術」
私自身、「気紛れ」とよばれる性格にあるため、感情的な「ムラ」が起こってしまう。ムラの多い自分であるため、その場限りの感情に流されてしまい、せっかくの機会を失ってしまったり、周りの信頼を失ったりすることもある。
本章では「ムラ」を防ぐために「業務予定表」を提示している。普段組織の中でつくる「業務予定表」ではなく、ストレスに特化した「ストレス業務予定表」と呼ばれるユニークなものである。

本書を取り上げるに当たり、自分自身も心的な疲労を持っていることを自白してしまった。私自身も、フリーになってからずっと一人で活動することが多く、色々な制約がある、もしくは自分自身がストレスを発散する手段がわからないこともあり、ストレスを貯めに貯めてしまっていた。そのために本書を手に取ったのだが、実際にやってみようと思うことがいくつかあった。ストレスに弱い方、もしくは心的に強い負担のかかっている方は、是非本書を手にとって1つでも多く実践をしてみた方がよい、そう思えた一冊である。

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