ビジネスは「非言語」で動く 合理主義思考が見落としたもの

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ビジネスは「言葉のやりとり」なのかもしれないのだが、言葉では言い表せない「非言語」の部分もあるのだという。著者である博報堂ブランドデザインでは、ビジネスにおける「非言語」とは何か、そしてどのように役立つのかを分析し、解き明かしている。

第1章「「たとえ」は、なにを伝えているのか」
「たとえ」はある事象のことを引き合いに出して説明することを表している。喩えの方法によって相手が伝わりやすくなるのか、伝わりにくくなるのか、それは話しての考え方と技量次第である。
本章では「言葉」であるのだが、引き合いに出すのは「非言語」である故に、「言語の壁」の存在する外国人に通じる要素があるため、「言葉」はあるが、「非言語」として扱われる。

第2章「大切なことは「非言語領域」に眠っている」
「非言語」は言葉では言い表せないもので、風景や都市といったものなどで表される。ほかにも「非言語」と呼ばれるようなものは無意識とよばれるような動作もある。その「無意識」は人間の動作の95%支配しているのだという。

第3章「経済は「非言語」で動く」
経済は市場取引、さらには社会的な要因によって動くため、ある意味「論理的」な要素もあるのだが、著者にいわせれば、「理由」の裏には、「感情」が潜んでおり、その「感情」が経済そのものを動かしているのだという。「感情」を含めた「非言語」が支配しているという。
ちなみに「感情」が支配されている経済学は、「行動経済学」として学問が成り立っている。

第4章「「非言語領域」から生活者の真のニーズをつかむ」
マーケティングを行う際に「ニーズ」をつかむことは必須である。しかし、消費者のアンケートや販売傾向を知るだけでは、市場を席巻することは不可能である。マーケティング、及びビジネスのイノベーションをはかっていくためには「非言語領域」と呼ばれるものが大切になるのだが、それは消費者の「一瞬の感情」をつかむことが大切であるという。

第5章「アイディアとコミュニケーションに「非言語」を活かす」
第4章でつかんだニーズを「アイディア」と「コミュニケーション」をもって商品をつくる、もしくはサービスを作ることになる。それも「非言語」が重要な要素になってくる。アイディアを捻出するには「似たもの」をまとめるといったこと、「コミュニケーション」はアイディアで生み出された産物のプロトタイプ(試供品)を「検証」するということにある。

第6章「チームの限界は、言語の限界」
チームは、2人以上の人によって構成されるが、考え方や感情もまた人数分存在する。チームがうまくかみ合えばかけ算のように、成果がうなぎ登りになるのだが、かみ合わなくなってしまうと、引き算、もしくはわり算のように成果も小さなモノになる、もしくは無くなってしまう。
うまくかみ合わせる、調和させるためには「ファシリテーター」の存在が不可欠であり、役割は言葉のやりとりを調和するのではなく、言葉の裏側にある「感情」といった「非言語」のものをコントロールすることだという。

第7章「非言語的自分になるために」

「人間は一本の葦にすぎない。自然のうちで最もひ弱い葦にすぎない。しかし、それは考える葦である。」パスカル「パンセ」より)

これは数学者・思想家であるブレーズ・パスカルの名言である。しかし「葦」は水の上に出てくるような言語領域だけで「考える」訳ではなく、水の下にも葦の茎が存在するような「非言語領域」にも目を向けていく必要がある。しかしこの「非言語」を気づくためにはどうしたらいいのか。それは言葉で説明することよりも、五感で「感じる」ことが大切であるという。

博報堂は広告会社であるため、人の感覚や感情を引き立たせるようなものを作る必要があった。文章の中に、さまざまな「非言語」のたとえを用いることによることが、新しいビジネスを生み出す、イノベーションを与える要因になる。

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