ビジネスプロフェッショナルの教科書

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日経BP社 村上様より献本御礼。
MBA(経営学修士)を取得する技術として、「考え方」「会計」「ビジネスモデル」など、あらゆる角度から考え、取得する必要がある。常に「不確実性」のあるビジネスの世界にとって、多くの知識・知恵を身につける必要がある。様々なことを学ばなければならないのだが、どのようなものを身につける必要があるのだろうか。本書は思考・計算・戦略・マーケティング・財務諸表・経済学・コミュニケーション・リスクなどを1冊の本にまとめている。なお、本書は同名のムック本を1冊にしている。

第1章「ロジカル思考ツール」
まずは「思考法」である。「ロジカル(論理的)思考」を基調としているのだが、「ロジカル思考」だけでも、「PAC思考」や「WHY思考」「仮説思考」が挙げられる。しかしいかに定量的なデータを用いて原因・根拠を持ったとは言え、「仮説」を立て「検証」を続ける事によって「ツール」の精度も上がってくる。

第2章「計算力」
「思考ツール」の延長線として使われるのが「計算力」がある。しかし「計算力」と言っても、仮説を立てるための「統計データ」を解析するか、ということを言っている。

第3章「戦略とマーケティング~基本編~」
統計で出てきた、データや仮説をもとに「戦略」を構築したり、マーケティング活動を行ったりするのだが、本章と次章では経営者の行うことの核となる「戦略」「マーケティング」についてのメカニズムを紹介している。本章では「基本編」というサブタイトルの通り、「バリューチェーン」や「MECE」「4P」「MiNic」などを具体的なモデルケースをもとに説明されている。

第4章「戦略とマーケティング~アドバンス編~」
第3章で取り上げた、「マーケティング」「戦略」について応用編として、より実践的に、ケースモデルをふんだんに取り上げている。主な企業は日本の企業のほかにも、外資系企業も含まれる。

第5章「財務諸表を理解する~PL編~」
本章から第7章までは、会社の状態を表すための「財務諸表」について取り上げている。「会計」の本は色々とあり、そこから会社の状態、さらにどのような企業戦略を行っているのかを読みとることは十分に可能である。これは経営者のみならず、上場企業は「EDINET」を使って、有価証券報告書を入手することが可能であるので、本章から第7章までの内容を実践してみると良い。
本章では売り上げや費用の状況を知ることのできる「損益計算書(PL)」の読み方について主要企業を元に取り上げている。

第6章「財務諸表を理解する~BS編~」
本章では第5章と同じようなものであるが、対象の財務諸表は、資金の状態を知ることができる「貸借対照表(BS)」である。本書では財務諸表のことをアスリートの競技記録や体を引き合いに出しているところが魅力的である。「体は資本」ということを暗に言っているのだろうか。

第7章「財務諸表を理解する~キャッシュフロー計算書編~」
財務諸表で最も重要なものは「貸借対照表(BS)」や「損益計算書(PL)」のほかに、「キャッシュフロー計算書(CF)」がある。これは「資金の流れ」そのものをみており、「現金で稼ぐ力」というのを見るものである。

第8章「ファイナンスの基本」
財務諸表をもとに企業の時価総額や純資産、キャッシュフローの価値はいったいどのようなものがあるのか、その算出方法について紹介している。

第9章「マクロ経済の見方」
「マクロ経済」というべきか日本のGDPというほどのものを引き合いに出している。それを出すことによって、日本の消費はどうなっているのか、経済の流れがどうなっているのか、ということを知ることができる。

第10章「コミュニケーション」
コミュニケーションをとるためには硬軟を織り交ぜる必要がある。コミュニケーションというと、「話し方」ということにフォーカスされてしまうのだが、「話し方」のほかにも「図示」など「伝える」ということが必要である。ちなみに本章で紹介される「コミュニケーション」の方法は、これまで学んだことを応用して使うことができるものばかりである。

第11章「リスク」
ビジネスの世界には多かれ少なかれ「リスク」が生じる。そのリスクを分析し、いかに分散(ヘッジ)させるのか、そして未然に軽減できるのか、について「期待値」などの方法を紹介している。

本書はあくまで「MBA」としてのビジネスの「教科書」である。実践例も含まれているが、本書を基礎として、戦略やマーケティング、計算、思考など様々な技術を応用することによって、ビジネススキルも成長することができる。そういう意味では、経営者、ビジネスマンとして「ベースキャンプ」の一冊と言える。

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