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2013年11月

さもしい人間~正義をさがす哲学

「さもしい」と言う言葉はいったいどのようなものなのか。調べてみると、 「1.見苦しい。みすぼらしい。  2.いやしい。卑劣である。心がきたない。」(「広辞苑 第六版」より) とある。パソコンの進化により、様々な情報が手に入る、経済成長により、モノが豊かになる。しかし欲望のベクトルは「モノの豊かさ」から「心の豊かさ」に、しかも「快適」や「自由」、「便利」と言う言葉に踊らされ、自分の利益のために利益を […]

一生かかっても知り得ない 年収1億円思考

「年収1億円」と呼ばれる人間は、日本でも一握りはおろか、「ひとつまみ」位の人しかいない。庶民である私たちにとっては「高嶺の花」のようなイメージを持ってしまうのだが、「年収1億円」とまでは行かなくても、考え方一つで、年収が大きく変わることはある。しかし固定観念や先入観がじゃましてしまい、その境地に達することすらできない、という人も少なくない。 本書は、年収1億円以上稼いでいる富裕層向けのファイナンシ […]

これからの日本のために 「シェア」の話をしよう

2010年末に「シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略」という本が発売され、「フリー」と同様に売れた。これはビジネスにおける「共有」について取り上げた本であるのだが、今ではSNSをはじめとした「ソーシャルネットワーク」、商品、ビジネス、さらにはルームなど、「衣食住」や「仕事」などあらゆるものが「シェア」され始めている。 特に「住環境」ではネガティブな話題が多いものの「シェアハウス […]

自衛隊メンタル教官が教える 心の疲れをとる技術

最近、「うつ」をはじめとした「心の病」を訴える人が急増している。その要因として、心や体を酷使するような社会にある。「適材適所」と呼ばれる四字熟語や「効率化」といった言葉があるのだが、それらを間違った方向で使ってしまったことにより、一人一人の心的・体力的に強い負担を強いられてしまっている。 そのような環境の中で「自己防衛」としての「心の疲れをとる技術」が必要になってくる。本書は自衛隊野中でもメンタル […]

ネガティブ・マインド―なぜ「うつ」になる、どう予防する

「心の世紀」と呼ばれる21世紀には、「うつ」と呼ばれる「心の病」を冒してしまう人が急増し、「うつ」という病気だけでも、傾向が様々なものがでてきた。「うつ」という感情の大きな要因として「ネガティブ・マインド」と呼ばれるような心理状態がある。 本書は「うつ」の根源となる「ネガティブ・マインド」の実態と傾向について知るとともに、「ネガティブ・マインド」との上手なつきあい方について伝授している。 第1章「 […]

いじめの深層を科学する

「いじめ」と言う言葉が学校などで叫ばれているが、最近では「職場いじめ」など学校以外の所でも言われている。この「いじめ」という言葉がメディアで取り上げ始めたのは1973年の「中学生首切り殺人事件」のことであったが、社会問題化され始めたのが1980年代のころである。この頃から「いじめ」を題材にした小説・ドラマなどの題材に取り上げられ始めたと言える。 しかし、なぜ「いじめ」が社会問題になったのだろうか、 […]

実は悲惨な公務員

「公務員」は現在、志望者も非常に多く大企業並み、いやそれ以上の人気だという。実際に私の周囲にも公務員として働いている人も少なくない。その理由として「安定的」であること、さらには「解雇のリスクがない」といった理由がある。 その一方で「税金ドロボー」や「甘い汁を吸っている」「サービスがなっていない」というようなバッシングも少なくない。 しかし本当に「税金ドロボー」で「サービスがなっていない」のだろうか […]

いま「食べること」を問う―本能と文化の視点から

「食育」という言葉が出たのは1896年頃に、医師であった石塚左玄が「化学的食養長寿論」にて初めて取り上げられたことから始まる。しかし当時はそれほど認知されていなかったが、時は経ちバブル景気の時代に入った頃から言われ始めた。「飽食」と呼ばれるほど食べ物が豊かになってから頻繁に使われ始めたのだが、その時代だからでこそ「食べる」ことについて問う必要があるのかもしれない。 本書は食品メーカーであるサントリ […]

打撃の神様 川上哲治

2013年10月28日、読売ジャイアンツ第三次黄金期(「V9」時代)の監督として、「打撃の神様」として日本プロ野球界に燦然と輝いていた川上哲治が逝去した。93歳と高齢だったのが、功績は今年国民栄誉賞を受賞した長嶋茂雄氏や松井秀喜氏以上のものだったと言える。 「打撃の神様」と呼ばれるようになった川上哲治氏の現役人生とはいったいどのような道をたどっていったのか、そして監督になり、「V9」と呼ばれた時代 […]

「ガード下」の誕生――鉄道と都市の近代史

私が東京をはじめ、関東に来たとき、初めて衝撃を受けたものとして「ガード下」と呼ばれるような場所にいろいろな店があったことにある。これまでバラエティやドキュメンタリーの番組で見るくらいしかなかった。 東京をはじめとした都市部ではどのようにして「ガード下」ができ、産業が栄えていったのか。著者自ら様々な「ガード下」を歩き続け、発見したこと、歴史についてを綴ったのが本書である。 Ⅰ.「ガード下とは何か?― […]