MONTH

2014年1月

G20の経済学 – 国際協調と日本の成長戦略

G20とは、サミットの主要国である「G8(主要国首脳会議。参加国はフランス・アメリカ・イギリス・ドイツ・日本・イタリア・カナダ・ロシア)」に加え、「中華人民共和国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、欧州連合」を足した20カ国で成り立つ組織である。 G20は「20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議」として、国際協調と経 […]

面白い本

書評家の性というのか、私は「おもしろい本」には目がない。100万部超えたベストセラーよりもむしろ、内容やタイトルなど面白おかしさをもっていて、それでいながら読めば読むほど楽しくなるような本が良いとつくづく思う。本書の著者である成毛氏は読書家としても、超をいくつつけても足りないほど大物であり、かつ数多くの種類の本を読破している事から、本のことを隅から隅まで知り尽くしていると言っても過言ではない。もし […]

教育委員会――何が問題か

昨今から「いじめ」や「学力テスト」「体罰」など教育現場で起こる問題や事件が後を絶たない。その温床はいったいどこにあるのか、学校なのか、教育委員会なのか、日教組なのか、それとも日本人全体なのか、いったい「誰か」という分別は付きにくいと言っても過言ではない。 本書は「教育委員会」に限定して、どうして「教育委員会」ができたのか、そして長い歴史の中で、教育委員会はどのような問題が起こったのか、今年起こった […]

ぼんやりの時間

私は今し方、「ぼんやり」するような時間はない。むしろ忙しくて、休む暇もない、といえるような状態にある。しかし「ぼんやり」をする時間があるからでこそ、心に余裕が生まれ、自分の人生を見直す、さらには、向き合うことができる事ができる。 しかし今の社会は私に限らず、「効率」を求める風潮にあり、それでいながら「狭量」であったり、「神経質」であったりすることがある。ニュースをぼんやりしながら見てみると、「それ […]

科学と人間の不協和音

「科学」という名の学問・技術の発展は私たちの生活にとってプラスになる要素になっていたのだが、東日本大震災が起こり、科学と人間生活との間に「不協和音」ができ、科学の発展が人間生活の「リスク」を産む事象も起きてきている。 しかし、前々から科学の進歩は人間生活にとってメリットになったものも少なくないが、なぜ「メリット」と「リスク」両方が生まれたのか、そして科学者とそうでない人の溝はいかにしてできたのか、 […]

武器としての決断思考

ビジネスの場は幾度となく「決断」の連続と言える。その「決断」は様々な要素を考え、結論を導き出すという「意思決定」の方法があり、著者は大学にて教えている。その「決断」はどのような考えでもって行うのだろうか、そして決断に向けての議論をどのように組み立て、答え(最適解)を導き出すのか、その考え方を本書では伝授している。 1時間目「「議論」はなんのためにあるのか?」 「ビジネス」においても、「学術」におい […]

凡人として生きるということ

本書で取り上げる「凡人」とはどのように定義されているのか。調べてみると、 「1 普通の人。ぼんじん。  2 身分の低い人。並の家柄の人。」(「コトバンク」より) とある。平凡な人そのものを表すのだが、その「平凡」な人生の中で「自由」か「不自由」かと、人が二分される。その中でも多いのが「不自由な凡人」といわれている。 本書はその「不自由」な凡人から「自由」な凡人になるための哲学を、アニメーション界の […]

文化と外交 - パブリック・ディプロマシーの時代

外交にも様々な種類があるのだが、中でも有名なものとして「文化外交」が挙げられる。これは国々の文化を人的交流や放送などを通じて、国内外の世論を働きかける、といったアプローチの手法であり、日本でも「クール・ジャパン」を中心にした政策を行っている。最近では安部内閣の肝いりで「クール・ジャパン推進会議」を開き、日本の文化を国内外に売り込むといったことも展開している。 では、この「文化外交」とはどのような歴 […]

おもてなし学入門

去年2012年は数多くの流行語が生まれた。中でも東京オリンピック招致のプレゼンで、フリーアナウンサーの滝川クリステル氏が発した「お・も・て・な・し」がある。日本のホスピタリティの代表格として「おもてなし」があるのだが、それはいったいどのようなものなのだろうか。そしていかにして成り立ったのか、本書は「おもてなし学」と言われるユニークな学問からその入り口を表している。 第一章「もてなしの伝統と和宴の広 […]

かつお節と日本人

食文化の中でも「名脇役」として名高いものは数多くあるのだが、中でも「かつお節」は用途が広い。出汁を取るのにも使えるし、おにぎりの具にも使え、さらにはお好み焼きやたこ焼きのトッピングなどにも使うことができる。それでいながらかつお節単体でも、香ばしい風味と独特の旨さが口の中に広がるので、個人的にはお気に入りである。 ともあれ、かつお節はどのように日本人に伝えられ、なぜ日本人に愛され続けてきたのか、本書 […]