おばさん未満

「おばさん」というと老けているイメージがあるのだが、実を言うと、ほどよく老けながらも勢いがあり、それでいながら若干のもの悲しさがある、という感じである。当然、僕のイメージであり、全員が全員そうでは無い事だけは付け加えておく。

本書は女性中年初心者、もとい良い「おばさん」になるための入門エッセイである。何を隠そう著者自身も40代過ぎており、りっぱな「おばさん(?)」と呼ばれる存在である。

「おばさん」としての「髪」「声」「口」「性欲」「旅」「言葉」「服」「健康」などの身なりや文化に至るまで網羅されている。実際に「おばさん」と言っても色々な人がいるので分からない部分が多い。しかし著者が自分自身「おばさん」になって思う「おばさん像」というのがはっきりしているからでこそ、本書のような「おばさん像」の指南をするエッセイができたのかも知れない。