脱・不機嫌な女―夫・職場・子どもを変えて笑顔になる三七の方法

人間には「快感」「不快感」の感情があり、特に後者を受け続けると「不機嫌」になってしまう。その「不快感」のきっかけは、女性であれば友達の些細な会話もあり、働いている人であれば職場、さらに夫・子持ちの場合は夫や子育てにて不機嫌になることもある。

不機嫌になる機会は色々とあるのだが、その不機嫌から脱する、あるいは防止する術や考え方も見つけた方が良い。本書は「夫」「職場」「子育て」の3つのシーンに分けて不機嫌になる原因と対処法について取り上げている。

第1章「夫が不機嫌の素」
夫婦になると、どちらかが寿退職をして専業主婦になるように家事を専門にする家庭が多い。とはいえ最近では「専業主夫」のように夫が寿退社して、家業に専念する家庭もあれば、夫婦共働きをする家庭もある。とはいえ、女性が家業を専業する家庭も少なくなく、それにより子育てや夫との接し方に関する不満も出ている。この夫への不満は専業主婦ばかりでは無く、夫婦共働きで家業を分業にしたとしても、夫のやり方にいらだちを感じてしまい、不満が募り、やがて夫婦げんかに発展する、と言うようなケースもある。

第2章「職場が不機嫌の素」
女性の幹部登用など女性のキャリアフローの拡大も進んでいる中で、結婚しても、子供を産んでも働き続ける場を求める女性も多い。しかし職場における「男女差別」は1985年に「男女雇用機会均等法」が施行されてからも未だに残っており、そのことによるストレスを受けている女性も少なくない。職場をきっかけとした不機嫌をいかにして解決して行くべきか、これは女性のみならず、職場、あるいは会社全体の課題として挙げられるものである。

第3章「子育てが不機嫌の素」
私は子育てをした事が無いので、あまり良く分からないのだが、子育ては非常にストレスの負担が強いられる場合が多い。自分の都合良く行かないし、ましてや子供を幼稚園や学校に入れたとしてもいじめなどに巻き込まれる可能性もある。子供を以下に育てたら良いのか、答えのない問いにも向き合う必要になるため、不機嫌になりやすい。不機嫌になる要素の中でも最もなりやすく、解決するのもやっかいなものはないと言える。

第4章「ワークライフバランスの理解と実践は希望ある社会への処方せん」
現在「ワークライフバランス」の取り組みは官民双方の観点から実践が行われているが、それに関して無理解な人、誤解している人も少なくない。ワークライフバランスを行える希望のある社会にするためにはどうしたら良いのか、政府・企業・個人の観点から提言している。

人は誰しも笑顔で働きたいものである。しかしその障害は割と身近な所にあり、解決して行くにも難しいものもある。しかし不機嫌から脱出するためにはその不機嫌と向き合いつづけ、時には周囲を頼りながら成長し続けていく、そうすることによって不機嫌がいつの間にか減って笑顔になる時間も増えてくるのかも知れない。