ルカの方舟

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火星から降ってきた隕石を発見したが、その隕石が後に大きな事件へと発展していく。火星の隕石から生命の痕跡が発見され、世紀の論文として持て囃されたのだが、事件と同時にその論文に偽装があるのでは無いか、という告発メールが届いたというストーリーである。読んでいくとホットな話題となっている、小保方晴子氏の「STAP細胞」の論文の事を思い出さずにいられない。もちろん本書の偽装と、小保方氏の論文の不正は全く異なるのだが。

しかし、本書はミステリー作品でありながら、隕石の研究に関するプロセスが事細かに記されている。元々著者も理学研究を行っており、博士号も取得しているため、そこの知見は広い。そう考えると、理学の研究一辺倒になっていくのだろうと思っていたのだが、どのような経歴からミステリー作家に転身したのか、そのことについても異様に気になるのだが、その方でしか描けない、研究室の側面は事細かに記されていた。

しかしある程度科学の知識が無ければなかなか読みづらいのだが、それでも入門書が傍らにあり、それで辞書を引くように知ったあとで本書を読んでいけばミステリーと科学の化学反応を楽しむ事ができる。そんな一冊である。

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