明日使える世界のビジネス書をあらすじで読む

TOブックス様より献本御礼。
私自身仕事の性か、毎日のように本屋へ足を運ぶ。そこにいくと店の規模によるが、中型・大型の書店の場合は必ずと言っても良いほどビジネス書のコーナーがある。そのコーナーには国内外問わず、名著と言われているもの、ベストセラーと言われているものから、知る人ぞ知るものまで様々なビジネス書がある。ビジネス書と言っても実践をしなければ効果は発揮できないのだが、どのようなものを選べば良いのか分からない方も少なくない。

そこで本書である。本書は「成功本コンシェルジュ」であり、雑誌「DIME」にて書評の連載を持っている作家の水野俊哉氏がビジネス書の中でも海外のビジネス書、さらには最新ビジネス書の中から選りすぐりの「名著」を99冊チョイスし、「ビジネス理論」「自己啓発」「経営者・マネジメント」「哲学」「古典」「投資」などにカテゴライズして解説している。

1.「ビジネス理論 THEORY」
ビジネス理論は会社、もといビジネスマンの数ほど存在する。理論の中には破綻しているものもあれば、そもそも機能していないものもあるのだが、本章で取り上げられるビジネス理論の名著は、「Free」や「ハイコンセプト」実際に機能しているだけではなく、大きな成果を上げているものばかりである。すでに一般化している理論も存在しているため、効果は高い。

2.「自己啓発 SELF-HELP」
「自己啓発」は自分自身の能力を目覚めさせる本の類のことを表す。「自己啓発」というとスピリチュアルのイメージを持つ方もいるのだが、本章の様に「ハーバードの人生を変える授業」など、自分、さらには自分の人生を変えるためにはどうしたら良いのかを解説した本を取り上げている。

3.「経営者・マネジメント MANAGEMENT」
スティーブ・ジョブズやレイ・クロックをはじめ、世界的に活躍している経営者を取り上げた本、あるいは自ら綴った自伝は今も昔も人気がある。それはなぜか、子供は親の背中を見て育つと言うが如く、著名な経営者の背中を見ることができる感覚になれる、あるいはノウハウを学び、実際に実践の材料にする事ができるからである。経営に関する評伝や自伝などの名著が本書にて取り上げられている。

4.「哲学 PHILOSOPHY」
「哲学」と言うと、ビジネス書とは縁遠いかもしれない。しかし人間として生きる根本にビジネスが根ざしていることを考えると、哲学もまたビジネス書と言っても過言ではない。しかし「哲学」は原理を解説しているのだが、非常に考察も広く・深く行われており、読みづらい印象を持つ読者も少なくない。本書は名著に関する本一つ一つ噛み砕いて解説しているが、その分かりやすさが発揮しているのが本章と言える。

5.「古典中の古典 CLASSICS」
「思考は現実化する」や「自助論」「7つの習慣」などビジネス書の古典の中で「名著中の名著」と呼ばれるものは少なくない。ビジネス書をいくつか読んでいる方の中には既に読まれているものもあるのだが、新しい切り口で解説されているため、斬新さもあれば、読んだ事のない方々にとっても新しい発見を見出すことができる。

6.「投資 INVESTMENT」
もちろん本書を買ったことが最大の「自己投資」であるが。ここではお金の「投資」に関する本を取り上げている。「ブラック・スワン」や「金持ち父さん、貧乏父さん」など投資に関する名著は色々と存在する。

著者はどん底の状態からビジネス書・成功本を読みあさり、実践を行い続けてきたことにより、現在のように作家や講師、コンサルタント、プロデューサーとして再起し、活躍している。ビジネス書というと、読みやすさであったり、実践の重要性だったり書かれているのだが、実際に自分の仕事を鑑みてどのように実践したら良いのかわからない、あるいはどこから実践したら良いのか分からない、と言う方も多い。本書は99冊のビジネス書を取り上げ、解説しているのだが、本書を通じて自分の仕事に合わせて、実践を積み重ねていくのも良い。また本書はこれからビジネスの世界に入る新社会人にとっても「ビジネスとは何か?」「仕事とは何か?」という問いを説くための材料に大いに役立てることができる。