経済特区自由村

「経済特区」というと都市部のイメージが先行してしまうのだが、本書はむしろ農業や畜産を中心とした、言わば「田舎」と呼ばれる所で集団生活の中で、自給自足やエコロジーやエコノミーについて問うている。最近はエコ生活に関する本を呼んでいるせいかすんなりと入ってこれるのだが、時折外食業界の話にも言及している。

この外食業界が重要な役割を担っている。というのは外食業界でも契約農家や、自社持ちで農場や牧場などを持つ所もあるため、外食業界と田舎は関連性が存在する。その関連性も現にどのような事が存在するのか、そのメッセージを伝えているように思えてならなかった。フィクションとは言っても、農業が、田舎が、エコが抱えている問題がひっくるめて考えさせられる一冊である。