売上が伸びる接客

私自身も大学のアルバイトで接客を行った事があるのだが、実際に人と人とが接して、商品を売り込んでいくために接客を行う必要がある。

しかし接客とひとえに行っても、単純に「いらっしゃいませ」や「いかがでしょうか」というようなことばかりでは無く、お客さんに興味を持ってもらえる、そして買ってもらえるようなアクションを行えば良いのか、接客が上手く行かず、苦しんでいる人であれば、どのように楽しくなれるのかについて自らの経験を元に伝授している。

第一章「「売れる接客」に意識を変える」
接客の根幹であり、最も重要なものとして「意識(マインドセット)」を変える必要がある。しかし一朝一夕ではなかなか身につかないので、接客に自信がない方であれば、本章を時間かけて実践し続けていく様にしておくと良い。どのような事が書かれているのかと言うと、「挨拶」や「姿勢」、さらには「サポート」や「取り組み」といった事などが必要になってくる。とは言っても最初から全部意識するよりも「挨拶」から一つ一つやっていくことによって、接客は見違えるほど変わってくる。

第二章「「売れるトーク」に変える」
接客をする人の中で「トーク」が苦手な人も少なくない。私自身も口下手であるためか、アルバイトの時に接客トークで損をしてしまい、買ってもらえなかったケースも数多くあった。
接客における「トーク」と言うと売り出しのトークのことを連想してしまうのだが、アプローチや声かけ、さらには質問などについて伝授している。

第三章「「おすすめの仕方」を変える」
色々な店に行くと必ずと言ってもいいほど「おすすめ」というようなものが存在する。おすすめの商品を紹介するにもグイグイとすすめるのではなく、「購買意欲を高める方法」や「接し方」、「問いかけ」などが必要になってくる。

第四章「「売れるクロージング」に変える」
営業の言葉でよく使われる「クロージング」だが、購買活動を終えた後に、また来てくれるような接し方をする必要がある。クロージングを上手く行うことによって第五章にも書いてある「リピーター」にする事ができ、客単価をアップさせる事にもなる。

第五章「「一回きり」を「リピーター」に変える」
リピーターを増やすための方法はいくらでも存在するのだが、返品や交換依頼の場合や電話、インタビューから、サービスなどを行うことにより、お客さんも気分が良くなり、リピーターへと変貌していくのである。

著者は自らマクドナルドやルイヴィトンなどで接客を経験した一方で、研修や店舗指導により、数多くの業種の店で、売上を向上させていった。その要素がぎっしりと詰まっている一冊と言える。第一章にも書いたように全部いっぺんに実践するよりも、できる要素から一つ一つ実践し、マスターしていくことによって、接客もだんだん良くなり、売上も向上してくる。