詩を書くということ

今となっては作詞界の重鎮として名を馳せている谷川俊太郎氏だが彼はどのような人生を歩み、詩の世界と出会い、そして現在まで生きてきたのか。その足跡について2010年に「100年インタビュー」という番組にて放送された対談を行った一冊である。

第一章「詩との出会い」
谷川氏は詩を書き始めて60年以上経つが、元々書き始めたきっかけは高校生の頃に雑誌を出すために詩を書き始めたのがきっかけである。それから詩の魅力にハマっていき、日本を代表する詩人にまでなった。しかし谷川氏はいつでもどこでも詩が思い浮かぶわけではなく、様々なものを見ては感性で言葉が浮かんできて、詩に昇華しているのだという。

第二章「詩と日常生活と」
元々谷川氏は詩を書く前かららラジオが好きで、詩を作り始めた当初は真空管のラジオを作るのが好きだったという。それは現在でも保管されており、使うこともあるのだという。
他にも日常生活の中で、詩をどのように書いているのかについても取り上げている。

第三章「意味と無意味」
詩の中にある言葉に意味があるのか、あるいは詩と音楽の関係など詩人、あるいは作詞家の立場としてどう思っているのかについて取り上げているが、本書は哲学的な事を取り上げられているため若干取っつきにくい。

作詞界の重鎮である谷川氏の人生と詩のこだわりをそのまま対談形式にて著した一冊であるが、詩の奥深さというよりも、詩人がどのように考えて詩を作っていくのかと言うのも垣間見ることのできた一冊と言える。