専業主婦が「起業」で成功する方法

起業の垣根はドンドン低くなってきている。最近では大学生でも簡単に起業できると言うよりも、1円でも起業することができると言うのがある(実際には登記などの費用がかかるので1円とは限らないが)。そのため本書のように「専業主婦」であってもビジネスアイデアや考え方、そしてほんの少しのお金があれば起業をすることができるし、成功することもできる。むしろ専業主婦だからでこそ、起業で「成功」できる要因があるという。本書は専業主婦が起業をすることの重要性とメリットについて理論的に取り上げるだけではなく、働き方の実践方法について伝授している。

第1章「「専業主婦」VS「バリバリキャリア」だけが、女性の選択肢ではない」
専業主婦への願望が年々広がってきている一方で、女性の社会進出も広がりを見せている。女性にとっての選択肢も広がりつつある中、「専業主婦」や「バリバリキャリア(バリキャリ)」という選択肢しかないというような先入観をもたれてしまう。しかし選択肢はそれだけではない。

第2章「専業主婦は起業家としてのトレーニング期間」
「それだけではない」選択肢として本書では「起業」を挙げているが、専業主婦から起業をするためにどのようなものが必要なのだろうか、どんなトレーニングが必要なのか、そのことについて本章にて取り上げている。主な要素として目標の立て方から勉強法にいたるものがある。

第3章「出産と子育てで身についた8つの専業主婦力が起業に活きる」
さて、最初に「専業主婦だからでこそ」と書いたのだが、専業主婦が起業に役立つ要素としては、以下のものがある。(p.96より)

1.対女性顧客対応能力
2.資格取得力
3.コミュニケーション力
4.突破力
5.タイムマネジメント力
6.リーダーシップ力
7.顧客対応力
8.共感力

それらを総合して本章では「専業主婦力」と定義されている。3.以降はビジネス書でもよく出てくるのだが、1.と2.は「主婦ならでは」といえる。というのは1.は小難しい言葉で書かれているが、実際には主婦同士で色々と対応することができる力、あるいはコミュニケーションでも井戸端会議をやるようなことが多く、コミュニティを構築する力、あるいは時間を使って資格取得を得る力についても同じ事がいえる。

第4章「主婦経験を活かした働き方(実践編)」
さて主婦経験をどのように活かすのか、本章では主婦が行う「子育て」や「介護」「趣味」「資格取得」などから起業をするための糧としていくのか「実践編」と銘打って、実際に主婦で起業をしたケースを紹介している。

専業主婦になる、あるいはバリキャリとして働くという選択肢はあるのだが、主婦でも「働きたい」という考えを持つ方もいる。しかし「働く」というと正社員やパートを連想させてしまうのだが、本書のように「起業をする」ことも選択肢としてあるのではないかと言うのが本書のねらいである。最初にも書いたように起業の垣根は低くなりつつある。もちろんリスクも存在するのだが、人生は一度だけなのだから思い切って起業にチャレンジをすることも必要ではないだろうか。