人間にとって成熟とは何か

製品のライフサイクルとして「導入」「成長」「成熟」「衰退」の四段階が存在する。その中でも「成熟」と呼ばれるプロセスは、成長が終わり、そろそろ下り坂にさしかかってくる時期に入る。人間の人生にたとえても減益バリバリで働ける時代を過ぎて、体力に衰えが見られる一方で、人間としての見方・考え方が分かってくる時期と言える。そう言えばそういった時期に「不惑」と言う言葉があって、惑わないと言うのも挙げられるだろう。

しかし本書は年代とかは関係無く成長をする、成熟をするためにどのような事を心がけていくべきかを説いている。

幸せや大切なこと、権利、品格、美徳など道徳であったり、哲学であったりするような主張・持論が多いのだが、人間としての本質の一つを垣間見ることができる一冊と言える。もちろん本書を通じて実践しようにも時間がかかってしまう。何せ本書は人生そのものを、自らの人生で得たこと、体験したことを全て出しているからである。