もしもあなたが猫だったら?―「思考実験」が判断力をみがく

本書のタイトルを見ると「思考実験」と言うよりも心理テストをやっているような感じがしならない。しかし「もしも」を自分自身に置き換えて考えてみたら、特性を知る事ができるだけでは無く、思いも寄らぬ仮説を立てる事ができる。その仮説を立てるためには「論理」もあるのだが、本書のサブタイトルにある「判断力」はもちろんのこと、「科学的思考法」を鍛えることが出来る絶好の機会である。

ではどのような「もしも」があるのかというと、本書のタイトルにある「猫」はもちろんのこと、「重力」「プラトン」「テレポーテーション」や「仮面」など科学どころか哲学における「もしも」まで言及されている。

実際に「もしも」と本書の中身に入る前にちょっと考えてみておくと良いかもしれない。単純な答えでも構わないからまずは頭を使って考え、そこで答え合わせみたいな形で各章の中身を見ていくだけでもどのような思考力が得られるのかわかる。それを繰り返していくうちにいつしか「思考力」や「判断力」が磨かれていく。本書はそれをねらいにしている。